もうすぐ海外に売られる予定

メグミ「はるかのこと、どう思う？」
私 「どうって言われても。2人の喧嘩だし」
メグミ「…1が傷つくから、言いたくなかったけど…はるかと森山、ヤってるよ」

こういう展開はケータイ小説でよく読んでたwwまじでくだらない。

自分の株を上げるために、私が傷つくことを暴露したメグミ。
セフレを紹介したはるか。
黙って付き合っていた森山。

全部に嫌気がさした。

ああそう、って切って、森山に電話を掛けた。

私「はるかと関係持ってるって、本当？」
森山「あ…いや、昔、何回か…だけ。1と出会う前。それからはしてない。」

本当かどうかはわからない。
でも、森山はそう言った。それ以上の情報もないし、そこで私が言えることはなくなった。

森山と電話を切って、今度はすぐにはるかにかけた。

私「森山と関係もってた？」
はるか「ごめん、一回だけ。言ってなかった。ごめん」

あー森山と食い違った。嘘だ。
電話を切ろうとしたら、はるかが続けた。

はるか「最近、森山とヤってるのはメグミ」

私はそのまま、全員との接点を経ったので、あとのことは知らない。
森山から何回も連絡があったけど、出る気にならなかった。

メグミもはるかも、メールも電話もしつこかったけど、ほっておいた。
そのうち二人は仲直りしたらしく、
二人でいるから話がしたいとかよく連絡がきた。
ただ一時だけの喧嘩に巻き込まれて、無駄に傷付けられて、とにかくくだらない関係だった。

森山とヤラなくてよかったw

友達と彼氏がいる、普通の生活はすぐに終わってしまった。
少なからず、私もショックを受けたし辛かった。寂しかった。
でも、森山に内緒があるのは私だって同じだった。
責めることは出来ない気がした。

そこから、また仕事が中心の生活に戻った。
むしろ、それまで以上。
私にはお母さんがいる。お母さんは味方だ。だから、私の味方でいてくれるお母さんに恩返しをしなくちゃ。
そんな思いが、ものすごく強くなった。

仕事がしたい。お金がほしい。
それだけ考えてた。
次第に帰宅時間が遅くなった。母とのご飯の時間より仕事を優先するようになって、生活がどんどんすれ違うようになった。
本末転倒だ。
一緒の時間を作るためにこんな仕事を選んでるのに、この仕事のために母を一人にして。
でも、毎月母にお金を渡せば、母は喜んでくれた。
その額はどんどん大きくなっていって、20万とか平気になっていった。
母には、キャバクラで働いてるとかいうようになった。
それにしては早いね、とか言われたけど、なんとか誤魔化した。気付いてたかどうかはわからない

でもそのうち、もっと職場に近いところに住みたくなった。
うちの実家、めちゃくちゃ交通が不便で、何度も乗り換えたりするのが面倒くさくなって。もっとスムーズに職場にいきたかった。その時間、働けるから。
それに、まだ自分の部屋がない。
仕事中、知らない男と異常な距離感で接し続けて、帰ってからも一人になれる場所がないのはかなり苦しかった。

思いついてすぐ、私は一人暮らしするための部屋を探して契約した。

母には、「来週、引っ越す」くらいの報告をした。なんとなく、ギリギリまで言えなかったけど、感づいていたようだった。他県に行くわけでもないし、いつでも会えるし、と納得してくれた。
母も、少し距離が必要だって考えてたんじゃないかと思う

スムーズに引越しも終え、私の自由な生活が始まった。
夜、ラストまで働くのは当たり前。
時々、お小遣いをくれそうなお客さんと店外もした。セクロスはもちろんしてない。

美味しいもの食べさせてもらって、お酒も飲んで、プレゼントとかもらったりして、
一気に、贅沢な暮らしが出来るようになった。
家賃を払ってくれるお客さんもいた。
ご飯だけのお客さんもいた。
誰も捕まらなければ、出会い系喫茶で適当なおっさんとご飯食べたりもした。
割り切りとかって、売春してる女の子は多かったけど、
私はまずご飯のみ、そのあとはわからないけど☆みたいなスタンスで、ある意味色恋みたいな感じだった。

今考えたら、危ない目に合わなかったのが本当に不思議。
お酒に強かったので、とりあえず飲みにいけば相手が先にヘロヘロになるから安全だったw
その頃までお酒飲んだことなかったし、美味しいとも思わなかったから、自分がザルってわからなかったけど、これなら、本当にキャバクラで働けば良かったかもしれない。

自分でも、ろくでもない生活してる自覚はあった。
でも、楽しかった。
お金に困ることもないし、同世代のみんなはこんな経験できないでしょ？
みたいな。優越感に浸りたかったんだろうな。

でもこの生活が1年半くらい続いた時、急に不安になってしまった。
22歳終わり頃くらいだと思う。
女のピークだと自分では思ってた。

来年、再来年まで私は風俗してるのかな？
稼げてる？
貯金は数百万あった。でも、今のままの生活が続く保障なんてない。

少しずつでも、風俗じゃない環境に戻った方がいいんじゃないかと思いはじめた。

それでも、普通の仕事をするのは怖くなってた。
時間も限られるし、風俗を辞める気はなかった。両立する自信はなかった。

そこで、近くのスナックでアルバイトを始めることにした。
お酒の作り方もわからないから、いきなりキャバクラはハードルが高い気がした。

スナックは、ママともう一人のお姉さんと私と、三人だけだった。
ママは少し難しい人だったけど、かわいがってくれたし、お姉さんは優しい人だった。
そこで焼酎の味を覚えたw美味しいよね。

客入りはいい方ではなかったけど、それなりに楽しいお店だった。
一通り仕事を覚えた頃、スナックにママの古い知り合いという人がやってきた。
60くらいのおじさんだったけど、紳士的な上品な人だった。
同じ県内で、そこそこ大きなクラブのオーナーやっているとの事だった。

そこに来ないかとスカウトされた。
ママもいる前だし返事に困ったけど、少し考えてくれとのことでその日は帰っていった。
ママは、うちにいて欲しい、と言ってくれた。それなりに優遇してもらってたので、それを無下にすることは出来ないと思った。

でも、私は、そのクラブに移ることになった。
そのオーナー=Tさんにする
Tさんが、私を愛人にしたいと口説いてきた。
体の関係は無しでいい。
ただ、会いたいから、いくらかのお金で、会える時に会ってくれればいいと。
クラブの出勤は、週に2日ほどでいいし、お給料ももちろん貰える。
好条件に、私は飛びついてしまった。

ママには嘘をついてやめたけど、どこからかバレたようで、ものすごい罵倒の電話が何日も続いた。
言われても仕方ないので、黙ってそれを聞いてた。謝りながら聞いてるふりをした。
しばらくしたら、その電話もおさまった。

それから、クラブの仕事を覚えるために何日か続けて出勤し、ある程度のことができるようになってからは週に1日くらいに、なってたと思う。
風俗も変わらず行ってたけど、それも減った。
Tさんとは、きっちりした愛人(ってあるのかな)というよりは、不倫と出会い系の延長みたいな気分だった。
だから、いくらでも時間の自由があった。

今まで通り、遊びに行く人もたくさんいた。
若い人というよりは、お金持ってる既婚者
とか、都合良く恋愛ごっこがしたい人たち。
だから、「セックスしたら不貞行為になるよ！」とか、「セックスしてお金渡してたら、買春だよ！」とか、冗談めかしていうと、相手もそれ以上はなにかしようとはしなかった。

若い人とか独身の人には、
付き合うのは無理だと言った。愛情で一緒にいるんじゃないと言った。体の関係なんて絶対無理だとはっきり。
それでも、好きだと言ってくれる人もいた。
その人は、風俗のお店のお客さんだった。

風俗の仕事に行けば、そのお客さんが時間全部買い占めていたりした。何時間もその人に縛り付けられているようで、ストレスだった。

クラブに行くと、私とTさんの関係に気付いた女の子に、あからさまな嫌がらせ受けた。知らない客にわけわからないことを吹き込まれたり、はめられて無理やりキスされたりして、蹴り飛ばしてしまったこともあるw

仕事が休みでも、Tさんの束縛も激しくなっていった。
毎日のように電話がかかってきて、なかなか今までのように遊べなくなってしまった。友達といると言っても、声を聞かせろとか言ってくるようになって、嘘もつけなくなった。

お金をもらってる以上、強く出ることはできなかった。

自業自得。泥の中にはまって行くような気がした。

誰にも会いたくなくなった。
風俗にもクラブにも行けなくなり、Tさんの電話にも出なくなった。
働けなくなった。また、食事できなくなってしまっていた。

でも、お酒だけは手放せなくなってた。
飲めば眠れる。飲めば楽しくなる。飲めば忘れられる。飲めば、なにも考えなくていい。
一人の部屋で、朝からずっと飲んで、なくなったら買いに行って…を、繰り返してた。

飲むだけだし、おつまみとかないし。
痩せて、体も弱ってるから、今まで強かったのが嘘みたいにグダグダに酔ってしまう
酔って、そのまま寝られるのが幸せだった。

そんなのを続けてた時、目が覚めたらものすごく体がだるかった。
二日酔いかなーと思ってゆっくり体を起こして洗面所に行った。
見たことない女が映ってた。
肌が黄色い。目の周りが真っ黒。
なぜか額にものすごいコブが出来てて、額全体が青というか紫になってた。
すごい顔。鳥肌が立った。
そういえば、夜中にお酒を買いに行ってこけた気がする。帰ってきてそのまま寝たというか倒れたんだった

これはやばい。恐怖に襲われて、慌てて身支度をして近くの病院に走った。

事情を離し、一通りの検査をしたけど、脳などは異常なし。
ただ、肝臓の数値が異常だった。

薬を出され、当然アルコールは禁止。

ここは強迫神経症のいいところなのか、他人に駄目と言われた事は守れるんだよねw
アルコールをやめ、薬を飲んではおとなしく寝る生活。
でも、お金の心配で頭の中がいっぱいだった。貯金はあるけど、それは母に送る分として、なるべく崩したくなかった。

初期投資としては仕方ない。
まず、この状態から抜けないと。

私はこっちで、また新たに精神科に通うことにした。
自転車で行ける距離のところに、内科を併設しているところがあったのでそこにした。今回のようなことも対処してもらえるかもしれないと思ったから

そこの先生も、物腰の柔らかくいい先生だった。
ただ、小規模の割りにすごく患者さんが多かった。
なんでかは、すぐにわかった。
薬をめちゃくちゃ出す病院だった。

治す気のないメンヘラって、そういう病院が大好きなんです…

私が最初に出された薬が、
抗鬱剤a一錠と、睡眠剤b一錠とする。
次の週、効果がないから数を増やしてっていう。
そしたら、抗鬱剤aを2錠にしましょう、ってなるんだけど、
計算がおかしい。
抗鬱剤a×1+2
になってんのw
先週の情報まで繰り越してくるから、薬の数が膨れ上がる。
aが合わないので、cに変更しましょう、ってなったら、
今までのaにあわせてcも出してくる。

症状が強かったのもあるかもしれないけど、徐々に薬も強いものになり、しかも数が増えていく。

でもそこは医療費控除(正式名称忘れた。一定の精神科の患者さんに適応される手帳みたいな)みたいな制度をがんがん使ってて、私もそれに入れた。無収入だし。
大量の薬もらってるのに、毎月3000円以上(たしか)は払わなくてよかった。
そんなありがたい制度と、先生なのか医療事務かの、怠慢？サービス？によって、薬漬けの生活になった。
もちろん、合法のお薬ばっかりだし、危なくはないよ

でも、律儀に全部飲んでたら、丸2日起きられなくなって。睡眠剤が効きすぎたみたい。おしっこ漏らして目が覚めたw最悪ww

薬のおかげで鬱とか落ち込みもないんだけど、体が動かないからなにもできない。
だから自分で勝手に調整して飲むようになった。
それでも、起きてトイレ行って、また寝る。次に起きたら薬飲んでまた寝る。を24時間ずーっと繰り返す感じ。
完全に廃人だった。

ご飯も食べず、たまにお水とか牛乳飲むぐらい。

それを一週間近く次に薬をもらいにいったとき、病院で倒れた。
ほら、内科併設で助かった。
その場でビタミンの点滴打たれた。
食事が出来ないなら、毎日でも点滴打ちにきてって言われて。

じゃあそれでお願いします、ってなるよねー。
毎日は体が動かないから、2.3日に一回くらい、点滴してもらってた。
点滴行くと、40分くらいぼーっとできる。起きた状態で、周りの患者さんの声聞きながら
わめき声とか泣き声とかも多かったから、落ち着く空間とは言えなかったけどねw

家以外の場所にいることが、不思議と落ち着いた。
点滴があるからご飯食べなくてもいいやーって思ってたら更に痩せて、今度はカロリードリンクみたいなのも薬と一緒に出されたりもしたけど、体力ないから持って帰れなかったりw
なんかあの頃は本当にボロボロの生活だった。
せっかく、普通に食べたり飲んだり、相変わらず痩せてたけど、異常ではないくらいには戻ってたのに。
また、32キロとかそんなのになってた気がする。睡眠剤ばっかり飲んでたから、あの頃の記憶はぼんやりとしかない。
そんな生活を、1年くらい続けてたと思う。
風俗もクラブも辞めて、飲みに行ったりすることも、お客さんと遊ぶことも、全部なくなってた。また一人に戻った。
たまに母が遊びに来たから、その時だけは一緒に買い物に行って、母の欲しいもの買ってあげられた。

私はボロボロだったけど、母はあの頃が一番楽しかったと思う。

薬と点滴とで暮らしながら、薄々感じてた。
あーもうだめなんだって。
家出同然で実家飛び出したくせに、お母さんお母さんって。
一人なら簡単に死ぬことも選べたけど、今の私にはその勇気はなくて、何より母を置いていけない。
でも、死ぬことに比べればこんなものって、先の事も考えずにめちゃくちゃして。
それでこの様ですよ。痛々しくて見てられない。
病院までの道のり、嫌に視線を感じる。自意識過剰なのかもしれない。でも、他人なのに目が合うんだよ。
痩せすぎてだるそうに歩いてる私を、どんな風に思って見てたんだろうとか。
可哀想な子って思ってたのかなって、勝手に惨めになった。
普通の家に生まれて、普通に育って、普通に結婚して、普通に子供産んで、
そんな人には私の気持ちなんてわからないでしょって、上から目線で周りを見てた。

貧乏で、学校もろくに行かず、友達も恋人もいない、その頃は2年くらい生理も止まってた。
見下されるべきは自分のくせに。
普通以下にしかなれない自分、当たり前に生きて来られなかった自分、
見栄と意地だけで、結局なにも形にはならなかった。

こんな自分には、うんざりだった。

実家に電話した。

もう、限界。帰りたい。

母はやっぱり、帰っておいでと優しく言ってくれた。

バイトだと頭悪くて要領悪い感じで書いてたけど
夜の世界では要領よかったんだなぁ。

そこまで尽くしてくれる客なら一度くらい体を許しそうなもんだがな。
貞操観念がしっかりとしてたんだな。

実家に帰った。
今までより、自分の状況がわかってるから、以前ほど苦しくなかった。
母も、私のこんな姿には慣れたんじゃないかなw

「痩せて太って繰り返してたら、皮伸びるんじゃないのwカッコ悪いよw」
「それが拒食症の娘にかける言葉かw」
とか言い合って笑ってた。

お薬をたくさんくれる病院には行けなくなってしまったけど、しばらく分はあまってた。
これを飲み切るまでにはきっと治す！って思いながら、なるべく調子の悪い時だけ飲むようにしてた。
この頃は、私は精神科とかに通うような症状じゃなかったんだと思う。
落ち込む事食べて吐くことも、食べないことも、癖になってしまったんだって気付いた。
どんな薬飲んだって、性格や癖が変わらないのと同じ
歯を磨く、顔洗う、トイレ行く…の中に、嘔吐が入ってるんだって思った。
だから一生治らないって、この頃からはもう諦めてた。
異常も普通になると、もうおかしいとか思わない。ただの作業。

実家に帰ってからは、すぐに調子も良くなった。
この頃が、24歳ぐらい。

それから、少し改心？した。
やっぱり、普通に働きたい。
普通に仕事して、普通に友達とあって、普通に恋人作って、
そういうのに、憧れた。

要領悪いからうまくいかないのはわかってたけど、
もう一度、高校生達にまじってでもやり直そうと思って。出来ないなりに。今、立ち直らないともうダメな年齢まできてると思ったから。

風俗で空いてる期間は、病気の母を看病してました…とか言ってた。
採用になって、やっぱり怒られてできなくてって繰り返してたけど、いい人も多くて、なんとか続けられてた。

人間関係に馴染むことはできなかったけど、仕事中はなんとかなるようになった。

その時は飲食店で働いていた。

ある日、お客さんとして、見たことのある人がやってきた。

風俗の時のお客さんだ。
目が合った時の表情からして、多分私がここにいることはわかってて来たんだろう。
でもなんで。
お店からは県をまたいでるわけだし、たしかこのお客さんはさらに他県から来てたはず。
偶然にしては、どう考えてもおかしかった。
内心、パニックになりながらも、今なにか騒ぎが起こったらやばい。
風俗で働いてたなんて、絶対に誰にもばれたくなかった。
私は、とりあえず名札を外し、接客を続けた。
そのお客さんは、何も言わずに私をずっと見ている。
なにか言われたらどうしようか。どこまでこいつにばれてるんだろうか。
気が気じゃなかった。
同僚が私の名前を呼ばないことを願いながら、その時間を過ごした。
1時間ほどして、
その日の閉店後、お店の裏口から出て周りを見回したけど、そいつはいなかった。

その日は後ろを気を付けながら、普段は電車で帰る道をタクシーで帰った。

翌日からは、そいつがお店に来ることはなかった。

数ヶ月経って、その恐怖も忘れかけてた頃。

地元でお祭りがあって、母と一緒に見に行った。
たくさんの人がいて、なかなか進めずに立ち止まっていると、後ろから肩を叩かれた。
母だと思ってそちらを向くと
そいつがいた。

寒気がした。しばらく目をそらせなかった。
でも、母といる手前、声を上げることも出来ない。
母に話すわけにはいかない。
向き直って母の手を引き、人ごみに紛れ込んだ。ついては来なかった。
でも、母の顔を見られた。
というか、私のいる場所がばれてる。

その客とは店外もしたことなかったし、たまにきては本番交渉したり、触るのは禁止されているのに触ってきたりする、
でも話しかけてももごもごとしか返せないような、
コミュニケーション能力欠如している、暗くて危ない感じの人だった
何度も出禁にしようか悩んだぐらい、ストレスになっている人だった。

やっぱり…というとあれだけど、ストーカーになってしまった。

その後も、行く先々に現れた。家の近くでも見た。
どうやって調べてたのかは今でもわからないけど、私が一人でいる時に声をかけてこようとしてるらしく、でも勇気がないらしくウロウロし出すので、周りからも変な目でよく見られていた。

これ以上、踏み込まれるのは辛い。
警察に相談したが、接触をしてきていない以上はなにもできないと言われた。
幸い、そいつの名刺を残していたのでそれを提出
パトロール強化をしつこく頼んだ。

私は働いていた飲食店をやめ、母を説得して引越しをすることにした。
持ち家じゃない唯一の利点だねー、引っ越せること。

引越しする数日前、繁華街でストーカー客と鉢合わせした。向こうも驚いてたようだったから、多分その時は偶然。
人の行き交う道のど真ん中で、そいつは叫んだ
「○○(源氏名)さん！！待ってください！！！」

源氏名がまだ普通だったから良かったけど
…
なんか変なんだったら大恥だよ。
待てもなにも、こっちも驚いて立ちすくんでるっつうの。

我に返って、警察に電話しようとカバンに手を突っ込んだら、相手はひるんだのか逃げて行った。今度はこっちが「待てよ！」になりかけたけど、その勇気はなかったw

一応、警察に電話して担当者に報告。それでも、危害は加えられていないし、その場にいないということでなにもしてもらえなかった。

引越しして、もう一度警察に連絡して、そこで仕事探し。
やっぱり風俗戻ろうかな…ってなったけど、ここで諦めたらダメだと、なんとか持ちこたえた。

引っ越し先近くの、ちょっと寂れた喫茶店で働くことになった。
マスターは、40歳くらいの若い人だった。
個人経営なのに雇われ店長みたいな立場らしく、あんまりお店に愛着ある感じではなかったように見えた。
オーナーは別にいたけど、お店にはほとんどいなかった。
なんか不思議な形態だった。

10時から16時っていう短い時間で雇ってもらった。
ランチとかで忙しくなることはあっても知れてるし、ぽつぽつとお客さんがきてはさっと帰って行くので、今までのようにパニックになるような事はあまりなかった。
看板娘みたいな感じで、お客さんには良くしてもらってた。

でも、私にはその仕事場は苦痛でしかなかった。

店長が、私を気に入ってるのは分かってた。
休日の予定を聞いてきたり、食事誘ってきたり、どうでもいいメールしてきたり。
家まで迎えに行こうか？とか、送るよとかしつこいので、必要以上に話さないようにしてた。
でもお店に二人きりのことが多いから難しい。
そのうち、店長は私の体に触れてくるようになった。

最初は腕や肩に触れてくる、スカートの生地を触る…ふりをして足に触れる、とか。
こすいやり方。
でも、風俗で長く働いたせいでか、そういう感覚がずれてたんだと思う。
もちろん嫌悪感はあった。
でも、どうすれば相手を傷つけずに断れるか？みたいな、変な気遣いしてた。
おかしいよね。明らかに相手が悪いのに。
どんどんつけあがらせて行ってしまって、お客さんに見えないキッチンの中とかで、抱きつかれたり、スカートに手を入れられるようになったり、エスカレートしていった。
でも、そこまでされるようになったら、抵抗なんかしても無意味だった。
何を言っても聞いてもらえず、私も強く言えず…で、また追い込まれていった。

オーナーに相談したら、「二人の職場だから二人で解決してくれ」と言われた。
もし訴訟とかになった時、関わりになってるとややこしいからだろうと思う。

母に相談しても、「きちんと自分が嫌だと伝えてるの？」と言われた。

よく聞く話ではあるけど、なんで被害者が責められるの？痴漢にしてもそうだけど。叫べとか強気で断れるとか言うけどさ。
一度、自分が被害受けてみてほしいよ。
言えないもんだよ。

そんな日が続いて、ふっと気付いちゃったんだよね。

同じ体を触られて、ここは時給800円ちょい。
…風俗なら、8000円貰えるんじゃないの？って。
嫌いな人に触られて、普通のお金しか貰えないなら、風俗戻ればいいじゃんって。

普通の仕事で頑張ろうとしても、結局こんなこと。
私がだめだからなの？
酷いこと言われるのも、ストーカーされたのも、セクハラされてるのも、
全部私が悪いの？

なら、自分だけでも幸せになる’何か’を得られる仕事の方がいいんじゃないの？
私にとってそれってなんだっけ。

そうやって考えて、また私は風俗に戻った。
辛いことから逃げただけかもしれない。
でも、私はもう普通の扱いはしてもらえないんだって、
なんか世捨て人みたいになっちゃったんだよねw

喫茶店には、オーナーと店長に同時送信でメールした。
オーナーには電話すべきかと思ったけど、なんか腹立たしかったからw

「今日で辞めます。問題があるなら、こちらも準備をして改めて伺いますが」みたいな事を、堅苦しい言葉で送った。
弁護士通してますよこら！くらいの雰囲気を出したつもりだけど、伝わったかなw

店長からは「どうぞどうぞ！お疲れ様！」みたいな返事が速攻できたwびびったんだろうな。
オーナーからは、「わかりました。申し訳なかった」ときた。
わかってたなら、申し訳ないと思うなら助けて欲しかった。
二人はどういう関係だったのかよくわからなかったけど、店長が偉い人の息子とかそんなんだったのかなあ…

その日からまた、風俗の求人を見る日々。
でもやっぱり、ハードなお店には行けなかった。
いつまで処女なんだって感じだけど、そうなんだから仕方ないw

ソフトサービスのお店を探し、せっかくだからやったことのない事がしたいと思って、
痴女系のイメクラみたいなお店に入った。