今までで1番嫌いになった女に告白した話
マサオ「?うーん…あぁーー!あったあった!
BOSSが『グループを作ってそこに山口を入れて、
叩きまくろうぜ』みたいなこと言ってそんなことになった。」
のび太「お前ら最低だな。」
冗談っぽく、冷たく言った。
でもマサオは
マサオ「いやいやww俺はやり過ぎかなーって思ったよ?
思ったけど、BOSSが…」
こいつはどこまでクズなんだと思い、
のび太「頼むからもうやめてくれ」
とだけ言ってこの話を終わらせた。
どこかで自分がはみられてるのを恐れていた。
これが俺の限界だった。しょぼい。
でも俺が言ったからなのか、
それとも飽きたのかはわからないけど次第に
LINEのようなイジメはなくなっていった。
チワ「部活いけ部活!!」
と耳が痛くなるほど言われたので
二週間ぶりに部活へ。
それまでずっと一緒にいていたのを
急に離れるということはとても不安なことなんだなと
身にしみて感じた。
俺はなんだかのけ者にされる気がした。
クラスのこともあってなんだろう。
「おぉーー!久しぶり!!」とかはなく、
普通にあたかも今まで俺がクラブをいっていたかのように話してくれた。
俺がクラブの奴らを好きなのはこういうところがあるから好きなのかな。
そう思うと同時に”はみられている”と感じていた俺はクラブのやつのことを
なんらわかっていなかった。
ほんと申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
部活が終わり、また楽しく部活の奴らと帰った。
俺は無事に部活復帰を果たせたのだ。
チワ「おぉーー!良かったじゃん!」
山口「良かったな!」
ケンヂ「そーか、じゃあのび太はクラブの方にいっちゃうのか…」
イワンコフ「まぁ、そりゃそうだろな」
と意外な反応…もっとバカにされると思っていた。
のび太「いや、いかないよ。とりあえずこの文化祭が終わるまで
俺はクラブに行かないつもりだから。」
ケンヂ「おぉーー!そっかー!またいつメンで楽しく騒げんのか!」
とケンヂは喜んでくれたが、3人は心配そうにしていた。
山口「そこは言っといたほうがよくない?」
チワ「のび太はいけ!部活!」
と言われたけど何回も残ると言ったので
それ以上は何もいってこなかった。
全てのことが順調に見えた。
”チワ”のことをのぞいては。
みなさんお忘れだろうが俺と山口はチワのことが好きだ。
最近そんなのろけている場合じゃなかったので話はしなくなったが、
この一連があって俺はチワに対する好きという気持ちはより一層でかくなっていた。
多分これは山口もそうだと思う。
そして俺は密かに告白を考えていた。
山口との約束に則って、
のび太「俺チワに告白するわ」
山口「そーか、いつ?」
のび太「そのうち」
山口「言うとき教えてくれ」
俺はなんでそんなこと教えて
なんかいうんだろうと思ったが問い詰めず、
のび太「わかった」
と言って、この話を終わらせた。
話を文化祭に戻そう。
今の状況は
”カナリヤバイ”
何一つとして完成していない。
唯一”告白”だけが終盤を迎えていたが
それ以外は振り付けさえ危うい。
俺たち毎日残っていた組はダンスが出来ない奴らに徹底的に教えた。
朝に講堂にいって皆に教えて、
昼は靴箱の近くにある広場で教えて、
放課後は特に出来ないやつにクラブ前だけでも教えた。
すると、ちょっとずつみんなも覚えてきてだいぶさまになってきた。
ちょっとぎこちないところもあるがあまり映らないようにしたら大丈夫!
ってことになってついにクラス全員踊れることになった。
告白も計画的にやっていたおかげでもう完成していた。
残すはチームB押し…
俺たちは基本出ないが掛け声みたいなのをしなくちゃならなかった。
それを頑固拒否するBOSS一味。
いろいろな葛藤があり、
仕方なく掛け声はなしになった。
文化祭まで8日。ビデオ提出まで5日と迫っていた。
カメラを任された俺たち五人+イケメン+マサオは
その打ち合わせを眺めながら
「もうこれが撮り終わったら最後か…」としみじみしていた。
さすがにこればかりは恥ずかしかった。
その時ちょうどケンヂがチェックの服とジーパンを履いていたので、
シャツインのメガネでオタ役をやらせた。
これが予想以上にハマり役で周りに見ていた俺らは笑いを
こらえるのに必死だった。
撮影は無事に終わり、拍手が。
俺は”頑張って良かった。”
そう心から思った。
衣装から私服に着替えてる途中、テンションが上がって覗こうとしたが、
デブスにガチで引かれたのでやめた。
そんなおのろけムードのまま俺たちはいつものように並んで帰った。
いつものようにチワをビビらせて、神社を通り、馬鹿やって。
これが永遠に続けば…
本当に何度思ったかわからないほど楽しかった。
のび太「いや、ほんといろいろあったけど
頑張って良かったなってふと思っただけw」
そういうとチワはふーんと言い、
チワ「キモッwww」
と言ってきた。相変わらずだなww
でもそういうとこが落ち着くんだよなぁと
自分に言って聞かせそのあと
のび太「なぁ、」
チワ「ん?」
のび太「この後話したいことあるから今日はこっちの線で帰ってくれない?」
チワは俺が乗ってる線でも帰れるのだ。
チワ「えぇーーwやだよwwめんどくさいww」
のび太「頼むよww」
チワ「しゃーなしだよー」
俺の思ってたことがわかってたのかもしれない。
俺は今日しかないと思った。
今日を逃せば絶対に後悔する。
そう、俺は告白することを決めた。
高校時代好きだった子は決して美人とはいえぬ
むしろ不美人。
何が好きかは今は昔。タデ食う虫も好きズキなんて言ったり
勝手なこと言いながらはぁ遠い昔の自分を呪ったり呪えなかったり。
青虫は蛹になったが蝶にはなれぬ蛾の思い出。
せめて今は縞模様の腹を見ながら光に群れる虫。
多かれ少なかれそんなもん。皆の思い出もきっとその人。
何言ってんだこいつ
何言ってんだこいつ
ナニイッテンダコイツ
naniittenndakoitu
続きキリがいいとこまで投下していきます。
>>368なにこれwww
なんか付き合うとか付き合わないとかそーいうのは考えなく、ただただ好きだってことを伝えたくなった。
でも正直迷っていた。
文化祭が終わってからでいいんじゃないかとか
今振られたらこの後どーするとか
脳内にいる何人もの自分との”自分会議”が始まった。
のび太1「いいと思うよ!思いは早く伝えた方がいいっていうしね!」
のび太2「わざわざ今に告白するのは違うだろ。
ここはじっくりと機会を待つべし。」
のび太3「いや、のび太自身が自分で今って判断したから今だ!!
男は当たって砕けろだろ?」
のび太4「でも、砕けたら意味ないじゃないか」
のび太3「告白したことに意味があるんだよ!」
のび太1「そーだそーだ!」
アーダコーダワチャワチャガヤガヤ……
チワ「どーしたの?」
のび太「え?」
チワに話しかけられて自分会議終了。
チワ「いや、なんか世界の終わりを
目の当たりにした顔してたからw」
のび太「なんだよそれw」
あたりを見渡せば俺とチワとイケメンとマサオしかいない。
どんだけ考えてたんだろうと不思議になった。
そんなことを思っていると駅に着いた。
電車を降りて乗り換えに。
本来チワとはここで別れるが今日は着いてきてもらう。
するとここで
マサオ「ロッテリアいかね?」
イケメンは何かを察したのか
イケメン「いや、俺はいいわw」
俺も断ろうとすると、
チワ「いいよ!いこ!!」
あぁーーー!!!
俺の決意がーーー!!
どんどんと遠のいてゆく!!!
そんな思いも届かずしぶしぶロッテリアに行くことに。
なんのためにきたんだよと思い睨みつけていると
チワが肩にもたれかかってきた。
俺は何も言わず、じっとしていた。
いや、何も言うことが出来なかったのかもしれない。
あり得ないほど緊張していた。
すると、
チワ「山口さ、多分あたしのこと好きじゃないと思うよ」
のび太「なんだよ急にw」
チワ「いや、だって最近怒ってるみたいだからさ」
そーいや、今日も俺とチワが絡んでる時にあいつは入ってこなかった。
最近はずっとそんな感じだった。
チワ「しかも2人で喋ることも少なくなったし」
確かに2人でイチャイチャしてるのは見かけなくなった。
チワ「まぁどーでもいいんだけどね」
と付け加えるように言った。
のび太「今もやっぱり好き?」
チワ「……わかんない……」
チワ「自分の考えてることが全然わかんないんだよ…」
と、凄く悲しそうにいった。
俺は
のび太「そっか」
と言ってじっとその場に座り、
決意した。
今日に告白する。
決意した俺は山口に
「今から告白する」
とLINEをしてマサオを起こしロッテリアを3人ででた。
電車の中では俺とチワは一言も発しなかった。
チワもだいたいは予想していたのだろう。
そして駅に着いた。
俺たちは駅のホームのベンチに座って、
のび太「ごめん、なんかこんな寒いとこに呼び出して」
チワ「うん……」
のび太「最近ほんと楽しいよな!俺人生で1番楽しい。
文化祭ってこんなに楽しいもんだったんだな。」
そう言うとチワはキョトンとした顔で
チワ「そんなこと言うためにわざわざここに連れてきたの⁉︎」
のび太「うん」
チワ「信じらんない‼︎もう帰るね‼︎寒いし、風邪ひきそうだし、塾あるし」
のび太「冗談だよww話は終わってない。」
と帰ろうとしたチワを引き止めた。
今日に告白する。
決意した俺は山口に
「今から告白する」
とLINEをしてマサオを起こしロッテリアを3人ででた。
電車の中では俺とチワは一言も発しなかった。
チワもだいたいは予想していたのだろう。
そして駅に着いた。
俺たちは駅のホームのベンチに座って、
のび太「ごめん、なんかこんな寒いとこに呼び出して」
チワ「うん……」
のび太「最近ほんと楽しいよな!俺人生で1番楽しい。
文化祭ってこんなに楽しいもんだったんだな。」
そう言うとチワはキョトンとした顔で
チワ「そんなこと言うためにわざわざここに連れてきたの⁉︎」
のび太「うん」
チワ「信じらんない‼︎もう帰るね‼︎寒いし、風邪ひきそうだし、塾あるし」
のび太「冗談だよww話は終わってない。」
と帰ろうとしたチワを引き止めた。
チワ「うん。」
のび太「あれ嘘で本当は…」
チワ「言わないで!!」
のび太「は?」
チワ「それ以上は聞きたくない。」
意味がわからなかった。
俺は始めふざけてるのかと思って
のび太「いやいやwwちょっww聞けw」
と言っていい、じゃれていたがチワは耳を塞いでいる。
チワは本気のようだ。
この時のバカな俺は自分のことしか考えず、
チワの塞いでいた手を掴んで目を見てこう言った。
「俺が好きなのはお前なんだ」
俺は続けて
「俺はお前と付き合いたいって思ってる。」
チワは頷いていた。でも、チワはYESとは言わなかった。
すっごい恥ずかしいそうに顔をバックにうずめていて、
何も話してくれなかった。
やがてすぐに電車がきて、
のび太「じゃあそろそろいくわ。」
チワ「うん…」
のび太「返事はいつでもいいから」
チワ「わかった。じゃあね」
のび太「うん…バイバイ」
こうして俺の中学生活最初で最後の”告白”は終わった。
わがままですいません…
次の日俺はどうしようか本気で困っていた。
このまま告白の返事を待つまでそっとしておくか、
何事もなかったかのようにいつも通りに絡むか。
そんなことを考えながら登校していた。
そして教室に着く。
いつものように慌ただしい教室。
俺が一世一代のミッションを遂行したことも知らない
クラスメイトをみて、”お気楽だな”と斜め上目線で見据えていた。
なにも変わらない。
俺が好きな人に告白したことによって動かされた人はごく少数で、
それ以外はいつも通り。
俺が成し遂げたことはこのクラスにとってはなんの変化も与えないこと
なんだなとつくづく1人1人の人間の小ささを感じた。
のび太「おはよ」
山口「おはよ、ついに言ったか。」
のび太「うん」
俺はこの時点では山口には勝ったつもりでいた。
先に告白したというので一歩リードしたと考えていたのだろう。
俺はいつから山口をライバル視していたのだろう。と。
マクドで未来の彼女宣言された時だろうか。
一生懸命チワとダンスの練習をしていた時だろうか。
2人じゃれあって帰る姿を後ろから見ていた時だろうか。
親友からライバルへ。
よくドラマやアニメである展開が俺の目の前で起きていた。
まるでフィクションのようなリアルがそこにあったのだ。
でも俺はドラマの主人公じゃないから、
マンガの中のヒーローじゃないから、
この状況を打破出来なかった。
だから俺は悩んでだり、苦しんだりしていた。
そんな苦しい状況から抜け出すために俺はいつしか
ライバルを作るようになった。
見えないをなにかに葛藤するより、近くにいる見える敵と戦う方が
よっぽど楽だったからだろう。
俺はチワに告白することと同時に山口に勝つということを
目標にしていたのかもしれない。
俺はこの時そんな自分が嫌いになった。
今まで山口は俺のことや仲間のことを第一に考えていた。
でも俺はそんな気持ちよりチワを優先していたのかもしれない。
そう思うと自分が怖くなった。
俺はチワに告白することと同時に山口に勝つということを
目標にしていたのかもしれない。
俺はこの時そんな自分が嫌いになった。
今まで山口は俺のことや仲間のことを第一に考えていた。
でも俺はそんな気持ちよりチワを優先していたのかもしれない。
そう思うと自分が怖くなった。
俺が今まで言ってきた中の最大の”ごめん”だった。
ただただ申し訳なかった。
山口「なにが?」
のび太「いや、なんかもうごめん」
山口「なんでだよw」
のび太「先に告白したし…」
その先は言葉に出来なかった。
言葉にならないほどの思いがあったからだ。
山口「なんで謝るんだよw」
のび太「なんか抜け駆けみたいなんなったし」
山口「いいよ、ちゃんと言ってくれたから。それに」
山口「俺も今日告白する。」
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