43:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:48:02.92 ID:WuLtuWlB0LOVの彼女の称号レベルをチラ見する。
やはり、俺よりやりこんでいる。
そして勝率も高い。明らかに俺より上級プレーヤー。
そして勝つと、
「やったね~!」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。
43:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:48:02.92 ID:WuLtuWlB0そして勝つと、
「やったね~!」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。
44:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:50:19.69 ID:WuLtuWlB0馴れ馴れしいし、
本当に素の時は変な人なんだ。なんなんだこの人。
ますます気になる。
45:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 04:54:17.21 ID:NW4b4Pql0さて、ゲーセンいくか
46:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:54:44.74 ID:WuLtuWlB0俺「ほら…イラストとか言ったら…」
彼女「あ~、あのことはね、ちょっと…」
彼女「私もね~描いてたんだよ、ついこないだまでね!」
俺「絵を描くの好きなんですか?」
俺がテンション上げて言うと、
にっこり笑って、
「好きだったんだよ。今は描いてない。」
俺「どうして…ですか?ってかアナタって今日も平日ですけど…
大学生さんとか…ですか?」
彼女「ちょっと違うかな」
49:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 04:57:42.98 ID:WuLtuWlB052:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:01:32.10 ID:WuLtuWlB0彼女「一回で知りたいこと全部知れるほど、簡単じゃないよ~」
といってゲームにもどろうとする。
俺「え、そんな…また次もゲーセンに来てくれますよね!?」
彼女「くるくる~まだ浸りたいから」
彼女の言葉はひっかかることだらけだった。
思い出?
その時の俺にはまったく理解ができなかった。
そして美大生。ますます俺は彼女の虜になてしまった。
54:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:03:13.70 ID:dei2nTng057:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:04:27.26 ID:WuLtuWlB0もともと大好きで通っていたゲーセン、それからは毎日違うときめきと
一緒に通うことになる。
今日はいるか?明日はいるか?
もちろんいつも会えることはなく、会えない日のほうが多かった。
もしかしたらもう2度と会えないんじゃないか…
そんな風に思うこともあった。
58:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:06:57.98 ID:WuLtuWlB060:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:08:31.98 ID:DwYZ6jvr066:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:39:06.85 ID:WuLtuWlB068:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:41:52.29 ID:WuLtuWlB0服が作業着っぽいのか、インクやアクリルがついてて、
靴にいたっては絵の具だらけに汚れていた。
LOVをする手も、絵の具で汚れているようだった。
69:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:43:25.66 ID:WuLtuWlB0いやにテンションが低かった。
明らかに何かあったかんじではあった。
でもまあいつも変な感じではあるんだけど、その日はなんか、落ち込んでいた。
70:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:45:14.38 ID:WuLtuWlB0俺「一戦終わったら、休憩しませんか?ね。」
彼女「そ、そのとおりであるね~」
やはり変ではあるが。
71:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:47:42.66 ID:WuLtuWlB0彼女「……。」
72:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:47:52.41 ID:qmWG/f1j073:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:49:41.35 ID:WuLtuWlB075:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 05:52:44.65 ID:qmWG/f1j0
76:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 05:59:23.16 ID:WuLtuWlB0彼女は笑った。
彼女「ありがとう~そんな風に言ってくれるのは君だけだな。」
彼女「でもなぁ、もどりたいなあ。君くらいの時に」
俺「どうしたんですか?何か夢があったんですか…?」
今思えば、ずけずけと聞きすぎだった。
彼女は泣いてしまっていた。
彼女「辛いなあ…君といると。名前なんてんだっけ?」
俺「富澤です…。」(仮名、サンドウィッチマンに似てるので)
彼女「そっか、わたしは吹石っていうんだ…」(吹石一恵に似てるので)
77:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 06:02:44.07 ID:WuLtuWlB0彼女「あははは、そうなんだ。」
そうするとまた泣いてしまって、
彼女「ごめんね…もうゲーセンにも来れないかも。」
そう言って夜の街に飛び出していった。
78:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 06:04:28.99 ID:WuLtuWlB079:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 06:08:11.35 ID:mPJ/ueGA080:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 06:09:33.49 ID:LvVXzZMz092:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 14:48:05.83 ID:WuLtuWlB093:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 14:54:17.56 ID:JCE/w50Z094:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 14:56:55.38 ID:WuLtuWlB0無心で追いかけた。
「待ってください!どうしたんですか!?」
95:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:00:13.56 ID:WuLtuWlB0目の前で、ベレー帽を被って手や服を絵の具で汚した女の子が泣いている。
なんてヘンテコな状況なんだろう。
瞬間、俺はこんな事を口にした。
「そ、そうだ…これから画材屋さんにでも行きませんか?」
96:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:02:49.52 ID:WuLtuWlB0彼女「え…?ほんとに?」
俺「はい、行きましょう、近場でどこか…」
彼女の反応は思ったよりよかった。
そして幾分ノリ気であった。
彼女「じゃあさ、近くにあるから行こう。ちょっと電車のるけど。」
97:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:07:32.31 ID:WuLtuWlB0ホームで電車を待ってた。時間帯もあって、駅はなかなかの雑踏だった。
無言で過ごす。さっきまで泣いていたのに、彼女は思ったよりケロッとしていた。
俺はよく分からない展開に動揺して、緊張して、足が震えてたかもしれない。
彼女の方を見ると、笑ってVサインをしたりしておどける。
俺「なんなんですかソレ」
彼女「わからんなw」
98:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:11:12.14 ID:WuLtuWlB0そのたびにニコニコするだけで、それがなんだか可愛く見えた。
でもなぜ泣いてしまったのか、そのことには触れられなかった。
99:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:17:48.68 ID:WuLtuWlB0俺はリラックスしている彼女になら何か聞いても大丈夫だと踏んだ。
俺「楽しそうですね。」
彼女「ここ来るとやっぱね~テンション上がるよ。」
俺「でもこの前、もう絵描いてないって言ってませんでしたっけ…?」
101:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:24:26.21 ID:WuLtuWlB0俺はもう彼女のことで頭が一杯だったから、知りたかった。
そして少しでも彼女の力になりたいと思っていた。
俺「なんで、いつもゲーセンに来てるんですか?なにか思い入れが?」
彼女「思い出があるんだよ、だから」
分からない。
102:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:25:13.49 ID:OPjA9tnB0103:
名も無き被検体774号+:2012/01/15(日) 15:26:28.52 ID:k/QC1PhU0104:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:29:15.37 ID:WuLtuWlB0俺「思い出って…なんなんですか?」
彼女「わたしの絵、見る?」
そういえば見たことなかった。
俺はそこで彼女のケータイから彼女の絵を見せてもらった。
107:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:33:14.65 ID:WuLtuWlB0とても可愛らしい絵柄で、おれは素直にいいなあ、と思った。
絵柄的には誰だろう…chancoさん辺りに近かったと思う。
俺「わああ!すごい上手いですね!」
彼女は満面の笑みになった。
彼女「ありがとう。」
彼女「私はただ本当にアーケードのゲームが大好きなだけ。」
しかしそれでもまだ合点がいかないことだらけだった。
なんで泣いていたのかがどうしても気になった。
108:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:37:41.80 ID:WuLtuWlB0彼女「ま…ね」
俺「そうなんですか…でもこれだけ上手かったらきっとまたチャンスありますよ!
俺は絶対応援しますよ!」
彼女「いや、もうそういうのは描かないって決めたことだから」
俺「? どうしてですか?」
115:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:43:09.08 ID:WuLtuWlB0彼女「ダメなんだよ、気安くそう優しい事言っちゃ。」
いつになく真剣な顔になったので、怖かった。
目が真っ赤になっていた。
彼女「君はダメだ…。ダメダメだ。」
ダメダメって言われたのが妙に覚えている。
彼女「じゃあね、今日はここまでで。付き合ってくれてありがとう。」
帰り際にコピックマルチライナーを俺に手渡して、そそくさと去っていった。
俺は呆然として、追いかけることもできなかった。
117:
忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 15:46:07.02 ID:nhA7ui6A0119:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:47:35.39 ID:WuLtuWlB0120:
忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2012/01/15(日) 15:52:25.61 ID:nhA7ui6A0118:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:46:49.14 ID:WuLtuWlB0しばらくメシもろくに食えなくなって、もらったマルチライナーで
落書きとかしてた。
寝ても覚めても完全に彼女のことしか思い浮かばなくなっていた。
でも連絡先すら知らなかった。
もはやゲーセンに行くということだけが、
彼女と俺を繋ぎとめる唯一の方法だった。
121:
1 ◆WiJOfOqXmc :2012/01/15(日) 15:55:57.08 ID:WuLtuWlB0俺がいつものように学校帰りにゲーセンに行くと、彼女はいた。
LOVの筐体に座っている。
肩を叩いて、会釈する。
彼女「あ、きた~!ねえねえローカル対戦しよーよ!」
彼女は会うなりゲームに誘ってきた。
ゲーセンありがたい。ゲームを介せば彼女の機嫌も良いみたいだった。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません