ファルージャで傭兵取材したときのことを書く
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 11:58:04.07ID:NZ0kFT11O
ブロウニング社製という話でしたので間違いないかと
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:23:14.23ID:NZ0kFT11O
でも弾詰まりをよく起こすってのは知らなかった。運用者に聞けるのって羨ましいな
整備するために必要な備品の欠如が最大の問題のようだった
彼らはいとも簡単に機関銃を分解してみせたよ。日本の町工場で働く職人さんのようだった
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:00:44.12ID:C5uBl+N30
俺「戦闘によって殺したり、殺されたりというのは、あんた達の心にどう影響を?」
フ「戦争は死者が出る。俺たちプロフェッショナル(金をもらって働く人種というニュアンス)は、そこに疑問をいだいちゃいけない。それは必然なんだ」
男「おれたちは傭兵だから、国とか重いものを背負わない
仕事、それも上司の命令で、つまりそれは結局自分を護るために人を殺すことだ
そこに個人的な感情はないよ。感情があれば死んでしまう」
この男の発言だけ少し難しく、理解の及ばなかった部分がある
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:06:35.70ID:C5uBl+N30
俺「あまりいい質問ではないですが、殺害という行為はあんたらの何かを変えましたか?」
デ「うん? うーん……」
ダ「変わったか?」
フ「いや。リコンのときも含めて俺は変わらないね」
みんなお互いに目線や言葉で確認しあう。みんな首を振る
カ「記者さん、兵士には弱い奴と強い奴がいる。これらは心の話だ」
カ「俺たちはたまたまメンタルが人より強かっただけじゃないかな。壊れてしまう奴もいる」
カ「逆に言えば、メンタルが強い兵士が自然と集まってくるのが俺たち軍事企業業界だよ。これも必然さ」
俺は再度納得した。ナンセンスな質問をしたものだと後悔したことを覚えている
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:12:51.58ID:C5uBl+N30
俺「この戦争を、あんたらはどう受け止めますか?」
カ「クソ。それ以上なにも言えないよ」
フ「戦争は、いつでもどこでも俺たち下っ端にクソ臭を提供してくれる
美味いローストチキンの香りを嗅ぐのはいつも高官達だ」
デ「アメリカ人みんながペンタゴンと同じ考えを持ってるわけじゃないよ
世界のみんなはそこを誤解している。それで苦労する人たちが幾人かいるのは事実だ」
ダ「現場にいれば余計そうだ。現場はいつも過酷で、そうでない戦争なんてない」
フ「一番面白いことが起きるのも現場だけどな」
デ「そうだよな、コンバットマスの興奮は俺たちの特権だ」
みんな笑う
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:18:55.74ID:C5uBl+N30
コンバットマスというのは、自分の妄想だけで戦闘中にオニーするというワイルドなものだった
一番早い奴がその日のトイレ一等地を獲得出来るのだそうだ。つまり早漏が強い
ダ「他にも楽しみはある。それは戦場で生きる奴らにしか分からない楽しみだ」
マ「私達はこの過酷さに適応しなくてはならない。ここでは非常識が常識になる
既成の価値観で生きるとだめになってしまうから、この過酷な場所の中にも
楽しみを見出す必要があったんだ」
カ「確かに。ここは社会的な場所じゃない」
デ「楽しく生きようとするのは俺たちの権利さ」
フ「マナーを守って楽しく戦闘。それが俺たちのチームのスタンスだ」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:25:17.73ID:C5uBl+N30
俺「この国の人々について、あんた達は普段どう思ってる?」
デ「それは非常にデリケートな質問だよ
彼らは沢山の問題を自らの中に抱えて生きている
俺たちのような奴らが理解出来るものじゃない
それっていうのは想像を絶する苦悩だ」
マ「私達はそれを簡単な単語では表現できない。とても難しい」
ダ「一番苦労しているのは彼らアラブ人だからな」
俺はうなづく
カ「アラブ人皆が悪いわけじゃないんだ。彼らの中のごく一部がイメージを崩壊させている」
カ「でも、その一部の人間にも主張があり、理想がある。俺たちはそれを邪魔したいわけじゃない」
カ「だから嫌いだとも言えないし、好きだとも言えないよ」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:29:38.75ID:C5uBl+N30
こんな感じの質問が続いて、5日間取材した
他にも様々な質問があったけれど、そのいくつかを挙げてみる
聞きたいやつがあったら指定してくれ
・装備について
・他の会社、多国籍軍との連携について
・みんなの戦争体験談
・カークの経歴について
・デズモンドの陸軍に所属するガールフレンドについて
・ダニエルの奥さんについて
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:34:25.13ID:C5uBl+N30
いい忘れた
なんもなかったら落とします
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:35:28.53ID:NZ0kFT11O
個人的に装備はちょい詳しく聞きたい
はい
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:40:00.92ID:C5uBl+N30
3日目は戦闘を目にすることも多くなったので、装備について詳しく聞ける機会が多かった
まずは小銃から。要点をまとめたページより
まず死亡する可能性を承知しますみたいな書類にサインし、戦闘哨戒に同乗させてもらった
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:44:18.47ID:C5uBl+N30
俺が乗車したのは二号車。戦闘哨戒のため列を組んで走る
BW車だけで12台、米軍の車両(ハンヴィーやトラックなど)を含めると
25台程の規模で補給基地まで突っ走る
俺たちは先頭から二番目
[フロント]
フ [無線機] マ
[機関銃]
デ
俺 ダ
[でけえライフル]
のような配置だった
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:47:12.01ID:Rg+y/nRG0
鋭いですね、と言っておきます
それ以上はコメントできません
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:49:19.66ID:C5uBl+N30
まずダニエルと親交を深めた。彼は皮肉屋のようなポジション
様々な会話をした。お互いの家庭のことや趣味とか
勿論、ダニエルのライフルについての話もした
俺「それは何て言う銃なの?」
ダ「シグザウエル516。これはクソ高いモデルだ」
俺「強いの?」
ダ「俺は絶対の信頼をおいている。弾は小さくても素直に飛ぶよ」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 12:53:24.81ID:C5uBl+N30
シグザウエルというと、俺の民生知識では拳銃のイメージが強い
ダニエルは拳銃まで同社製で、シグザウエル推しのようだった
俺「どんなところが好きなの?」
ダ「沢山パーツを付けても軽いし、基本スペックが高いところかな」
俺「奥さんとどっちが好き?」
ダ「よしてくれよ、娘に決まってるだろう。その次が妻、その次がチームのみんな。こいつは二の次さ」
ちょっと飯作ってくる
保守するも落とすも自由に頼む
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:01:30.50ID:K73IWGjC0
見てる
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:12:11.98ID:C5uBl+N30
ただいま
ハヤシライスなるものを作ってきた
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:13:34.29ID:NZ0kFT11O
評判追ってなかったけど、SIGだけあって良い性能なのね
BW社の社長はシグザウエル社と何らかの親しい関わりがあり、
まだ名前を与えられてない様々な銃を社内でトライアルさせていたようです
ダニエルのものもそういう経緯だったようで
数字は現在の516ですが、このとき2006年ですので別なモデルです
ダニエルは、こいつはもうすぐ制式モデルになると言っていました
恐らく現在の516とは型式番号を争ったものであると推測されます
プレートについても聞きました
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:48:10.20ID:NZ0kFT11O
なにより重要なのは企業の柔軟性でしょうね
俺も取材して強く感じましたが、全てにおいて企業は軍より自由でした
そしてなによりBWレベルになると、構成員の大半はプロの兵士です
彼らは経験豊富なうえ、銃のこともよく理解しています。非常に優秀なテスターです
企業的な提携として機材を提供出来るので面倒な手続きも必要とせず、
テストにはもってこいなのかも知れません
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:16:03.75ID:C5uBl+N30
俺「M4と何が違うんだ?」
ダ「作る人間の魂があるかないかだ。M4は抜け殻だ」
俺「成る程。M4は嫌いなの?」
ダ「あまり好きじゃないな。芸が細かいけど、ひ弱だ」
俺「それは威力が?」
ダ「いや、全てだ」
ガタガタ揺れる車内。デズモンドがカントリーを歌い出す
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:26:49.48ID:C5uBl+N30
俺「そのごつい防弾チョッキは私物?」
ダ「そうだ。社内売店で買った」
俺「重い?」
ダ「重いよ。この重さに俺の命を預けるんだ」
防弾チョッキは薄茶色のもので、弾倉を収納するポーチや無線子機、
煙草や地図などが収納されていた。機能的で格好いい
プレートキャリアーと言うのだと教えてくれた
ダ「これがないと砂漠を歩けない。あっても怖いけどな」
俺「敵弾は防げる?」
ダ「NATO規格の小口径でいいとこ7.62までしか。実に無力だよ」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:32:47.30ID:C5uBl+N30
ダ「この装甲バンだって、フィフティーで狙われたらひとたまりもない。あんたはボロ切れになるよ」
俺「それは怖いなあ」
ダ「そうだろ? やっぱり俺たちも怖い。でも、俺たちの優秀な射手がその脅威を遠ざけるんだ」
ダニエルがデズモンドを指さす。
俺「あんたも腰に下げてる小銃があるだろう? それはM4?」
デ「そうだよ。M4だ」
俺「ごく一般的な?」
デ「そう。米軍の調達先から提供されてるんだ」
俺「評判が悪いと聞くけど、それについては?」
デ「慣れてるから信頼してるんだ」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/03(木) 13:42:28.27ID:C5uBl+N30
デ「ロシア製も持ってるよ。AKっていうライフルを知ってるかい?」
俺「映画とかで悪役がよく使うやつ?」
デ「ははは、そうそれ。それの木材製じゃないやつさ」
俺が今あるのか、と聞くと「野営地に置いてきた」と返答された
デ「AKは堅実さを発揮してくれる。ここぞってときに動くのはいつもAKだよ」
ダ「だから俺たちがアフリカで負けた」
デ「そうだな、そうだ」
俺「映画で有名になった、あのソマリアに?」
ダ「俺は行ってない。あの時はボスニアで呑気に飯を食ってた」
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