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忘れられない夏がある

2020年12月13日

142: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:29:21.91 ID:LIOIZoCz.net

ヒロコ「ねえ、なんで一緒に出てくれないの?」
その口調はキツイものだった。何か怒っているのか?

男A「お前さぁ、そんなもん無理に決まってんだろ」
ヒロコ「じゃあもういいから! 練習の邪魔だからどっか行けよ!」
男A「はあ? お前口のきき方気をつけろって言っただろ」

どう聞いても穏やかじゃない。
何かでケンカしているのだろうか?

143: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:32:55.82 ID:8Ho2Z2CY.net
嫌な予感…

 

144: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:34:13.90 ID:LIOIZoCz.net

男B「それよりヒロコ、お前1万持ってきたのかよ」
ヒロコ「はあ? またそれ? ギター代はもう払っただろ」
男B「ははは、言ってなかったけぇ? 2回払いだって言ったじゃん」
男は、何やら気味の悪い笑い声をあげた。

というか、ヒロコは金を取られている?
カツアゲってやつか? それとも嵌められてるのか?

そんなことを頭の中でグルグルと考えていると、
「おい、てめえ誰だよ?」
見つかってしまった。

 

145: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:39:27.40 ID:LIOIZoCz.net

一人は短髪に剃り込み、もう一人は赤っぽい髪に尖った目つき、
ぱっと見で二人ともゴリゴリのヤンキーだと分かった。
これは、まずいぞ。殺されるかもしらん。

体が縮み上がって、心臓から全身に冷水が染み出していくような感覚に襲われた。
正直何も言えず、微動だにできなかった。

ヒロコ「ちょっと! この人は関係ないじゃん!」
ギターを背負ったヒロコが、俺の前に駆け寄ってきた。

 

146: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:40:58.73 ID:LIOIZoCz.net

男A「あ? お前の知り合いかよ」
ヒロコ「関係ないでしょ!」
男B「おい、てめえなんで見てたんだよ? 殺すぞおい」

俺「あ、その……」
恐怖と混乱で、まったく口がまわらない。

ヒロコ「1! 行こ!!」
ヒロコはそう言うと、俺の手を思い切り引っ張って、全速力で駆け出した。

 

147: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:43:04.99 ID:LIOIZoCz.net

遠くから、「ヒロコてめえバックレても無駄だからなぁ!」
という怒声が聞こえた。
二人で夢中で走って、境内の裏側の出口から外へ出た。

肩で息をしながら、「こっちにも出口があるのか」と囁くと、
ヒロコは少しだけ笑みを見せて「知らなかったのかよ」と言った。

 

148: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/17(土) 02:49:08.24 ID:LIOIZoCz.net

俺「自転車、鳥居の方にとめてあるんだよ」
ヒロコ「じゃあ、そっちまで行こうよ」
そう言って、二人で息を整えながら鳥居側の入口を目指した。

俺「ヒロコは、歩きなの?」
ヒロコ「うん。中学は歩きでも行けるし、自転車ないから」
俺「そっか。でも、歩きでギターを背負ってるのは大変じゃない?」
ヒロコ「別に平気だよ」

そんなやり取りをして、すっかり薄暗くなった道を二人で歩いた。

 

164: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 00:58:15.25 ID:7PmSbru9.net

俺「ねえ、あの人たちは誰なの?」
聞いたらまずいかもと思ったが、聞かずにはいられなかった。

ヒロコ「先輩だよ。友達、なのかな」
俺「本当に友達なの?」
さっきの剣幕は、どう見ても友達のそれには思えなかったが。

ヒロコ「そうだよ……」
そう言ったものの、ヒロコの表情は険しい。

 

165: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:00:59.82 ID:7PmSbru9.net

ヒロコ「って言うか、今日も来てくれたんだね」
俺「まあ、ちょっと暇だったしね」
素っ気なくそう言うと、ヒロコは「ひひひ」と笑った。

その笑顔はやっぱりあどけなさが残っていて、
すぐに壊れそうな、頼りなさや儚さを感じてしまった。
でも、俺が来たことを喜んでくれるなら、それでいいと思えた。

 

166: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:03:56.37 ID:7PmSbru9.net

俺「いつも、あそこでギターの練習をしてるの?」
ヒロコ「なんで?」
俺「だって、さっき練習とか言ってたから」
ヒロコ「まあ、あそこで弾いてることは多いよ」

話しているうちにT字路にぶつかって、「ここは左」とヒロコに促された。
「本当に?」と聞くと「馬鹿でも道くらい分かる!」と怒られたw

 

167: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:19:55.35 ID:7PmSbru9.net

俺「でも、学校でバンドとか組んでるんでしょ?」
ヒロコ「そんなことやってないよ」
そう言うとヒロコは俯いてしまった。

ヒロコ「誰も、あたしとなんかバンドやってくれないよ」
ヒロコ「ギターは、一人でしか弾いたことない」
俺「そっか……なんかごめん」

申し訳ないことを聞いてしまったな、と思った。
無神経な質問だったかもしれない。

 

168: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:24:03.44 ID:7PmSbru9.net

ヒロコは「ううん、いいよ」と言って顔を上げた。

ヒロコ「でも、あたしはバンドを組んでステージに立ちたかった」
ヒロコ「ステージに、立ちたかったなぁ……」

そう言ったヒロコの横顔は、宵闇の中でもはっきりと浮かび上がって見えた。
その瞬間、どうにかしてあげたい、という想いが湧き上がった。

ヒロコ「鳥居も見えてきたし、あたしはこの辺で」
そのまま踵を返し、来た道を戻ろうとする。

 

169: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:38:32.30 ID:57ZYKqJE.net
久々良スレや
頼むから最後までちゃんと書いてなww

 

170: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:43:13.52 ID:7PmSbru9.net

俺「帰るの?」
そう尋ねると、ヒロコは黙ってかぶりを振った。

さっきのヤンキーのところに戻るのだろうか?
だめだ。そんなんじゃだめだ。

そう思うと次の瞬間、こんなことを言っていた。
「今から、俺の合宿所に来なよ。『バンド』ができるかもしれない」

172: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:49:17.62 ID:7PmSbru9.net

ヒロコ「どういうこと? あたし、行っても平気なの?」
俺「いや、まずいかもしれないけどw バレなきゃどうってことはないよ」

俺「俺の友達に、ベースを弾くやつがいるんだ。そいつと一緒に演奏したらきっと面白い」
俺「だから、来てみない?」
そう誘いかけると、ヒロコは「そうなの!?」と目を輝かせた。

ヒロコ「行きたい行きたい!」
ヒロコは両手を振ってはしゃぎ始めた。

俺は笑って、「よし、じゃあ行こうぜ」とヒロコを呼んだ。

 

173: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:54:43.56 ID:7PmSbru9.net

ヒロコを連れて宿に戻ると外に人影はなく、
食堂で夕飯が始まっているようだった。

ヒロコ「こんな所で勉強してんだ~」
俺「そうだよ、ちょっと待っててくれる」

そう言って、ヒロコを宿舎の裏側で待たせて、俺は食堂に向かった。

 

174: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 01:58:05.53 ID:7PmSbru9.net

離れにある古びた食堂に入ると、クラスメイトが全員集まって夕飯を食べていた。
案の定、担任に「遅いぞ!」と怒られた。
「すいませんちょっと色々あってw」と流し、すぐに吉谷を探した。

端っこに座っていた吉谷を見つけるやいなや、「すぐ部屋に戻れない?」とけしかけた。
吉谷「今? まだ食ってる途中なんだけど」
俺「頼む! すぐに来て欲しいんだよ」

俺が懇願すると、吉谷は「まあいいけどさ……」と渋々立ち上がった。
担任に、「ちょっと探し物があって、部屋戻ります!」と告げて食堂を後にした。

 

175: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:08:46.61 ID:7PmSbru9.net

宿舎の裏側に、吉谷を急かしながら連れて行く。
そこには、ギターを背負ったまま佇んでいるヒロコがいた。

吉谷「え? 誰……?」
吉谷は目をぱちくりさせ、混乱している様子だった。

ヒロコは、「あ、こんにちは……」と小声で会釈をした。
ちゃんと挨拶をしたことに、少々驚いた。

俺「地元の中学生で、ヒロコ…ちゃん」
吉谷「それはどうも……で、なんで中学生がここに?」

吉谷の疑問はもっともだったし、俺は順序立てて説明することにした。

 

176: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:13:30.48 ID:7PmSbru9.net

俺「近所の神社にいて、偶然会ったんだけど」
俺「話してみたら案外仲良くなってさ……」
ヒロコも俺に合わせて、コクコクと何度も頷いた。

吉谷「ふーん……」
吉谷の、疑念に満ちた視線はそのままだった。

俺「それで、彼女はギターを弾くんだけど」
吉谷「おお、背負ってるもんね」
吉谷の表情が少しだけ緩んだ。

俺「中でも特に、ブルーハーツが好きなんだよ!」

それを聞いて、吉谷は「え、マジ!」と声を出して驚いた。

 

177: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:20:25.28 ID:7PmSbru9.net

吉谷「中学生の女の子で、そりゃまた珍しいな」
吉谷が食いついたところで、俺は続けた。

俺「だから、この子と一緒に『終わらない歌』演奏してくれないか?」
俺「頼む!」
そう言うと、吉谷は「うーーん」と唸って悩み始めた。

吉谷「バレたら、とんでもねえことになるぞ……」
吉谷はそう呟くと、首をひねった。

 

178: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:30:46.71 ID:7PmSbru9.net

俺「この子、バンドも組んだことないし、誰かと一緒に弾いたこともないんだよ」
俺「だから、なんとか」
俺が必死にそう言うと、ヒロコも「お願いします」と頭を下げた。

さすがの吉谷も押し負けたのか、
「じゃあ、いいけどさ……」と承諾してくれた。

それを聞いてヒロコが「ありがとう!」と飛び跳ねた。

吉谷「とりあえず部屋に来なよ」
吉谷「ここだと誰かに見られちまう」
吉谷は俺たちを宿の裏口へと先導した。

 

179: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:35:24.24 ID:7PmSbru9.net

歩きながら吉谷に、「詳しいことは後でちゃんと教えるから」と話した。
吉谷は「絶対だからな」と口をとがらせた。

吉谷「えーと、ヒロコちゃん? 靴は持って中に入ってな」
宿舎に入ると、吉谷は念入りに中を見回した。

吉谷「夕飯中で良かったな。まだ誰もいない」
吉谷は小声でそう言うと、俺とヒロコに「入れ」と手で促した。

三人で素早く2階の俺たちの部屋へと向かった。

 

180: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:44:52.72 ID:FLJD2jRM.net
なんだかハラハラするなぁ…

 

181: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:50:28.07 ID:7PmSbru9.net

吉谷「仕方ないとは言え、中学生の女子を部屋に入れるのは罪悪感がすげえよw」
吉谷はそう苦笑いしたが、俺も散らかっていた私物をすぐに片付けたw

吉谷が部屋の隅に立てかけてあったベースを構えて「よし」と言うと、
それを見てヒロコも急いでギターを構えた。
ヒロコはあからさまに緊張していて、動きがぎこちなかったw

俺が「そんなに緊張しなくてもw」と語りかけると、
「でも……」とあたふたしていたw

 

182: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:58:07.76 ID:7PmSbru9.net

吉谷「ちょっと、軽く弾いてみてよ」
ヒロコ「わ、分かった」
ヒロコはカチコチになりながら、終わらない歌の出だしをさらった。

吉谷「おお、思ったより弾けるじゃん!」
そう言うと吉谷は、嬉しそうにカバンから何か取り出した。

吉谷「アンプとかはさすがにないけど、コイツで合わせよう」
取り出したのは、ミニスピーカーだった。
そして自らの音楽プレイヤーをつなげた。

183: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 02:59:57.59 ID:7PmSbru9.net

吉谷「別にミスったっていいし、気楽にいこう」

吉谷は「よっしゃやろか」と言って、俺に音楽プレイヤーを差し出した。
ヒロコに「準備はいい?」と聞くと頷いたので、再生ボタンを押す。
スピーカーから「終わらない歌」が流れて、二人の表情が変わった。

ジャジャ! ジャジャ! ジャージャージャーン!
ジャジャ! ジャジャ! ジャージャージャーン!

あの聴き親しんだイントロが流れて、すぐに「終わらない歌を歌おう!」と曲が走り始める。

 

184: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 03:05:07.63 ID:7PmSbru9.net

あたふたしながら弾くヒロコに、
吉谷はさも楽しそうに笑顔で「自信持って弾けばいいんだよ!」と呼びかけた。

2回目のサビが来る頃にはヒロコも固さが取れて、
楽しそうに笑顔混じりで演奏を始めた。
二人とも体を上下に揺らして、ノリノリである。

俺も楽しくなって、ついつい歌を口ずさんでしまう。

 

185: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 03:06:49.45 ID:7PmSbru9.net

一通り演奏し終わると、吉谷は「上出来だよ!」と言って楽しそうに笑みをこぼした。
ヒロコ「やった! 全部やりきれたー!」
盛り上がって、三人で思わずハイタッチしてしまった。

俺「二人とも、すごいね!w」
興奮してそう言うと、二人は恥ずかしそうに笑った。

気づくと、部屋のドアの前に武智と元気が立っていた。
武智はニヤニヤしていたが、元気は何とも複雑な表情をしている。

 

186: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/18(日) 03:09:07.99 ID:7PmSbru9.net
今日は一旦ここで落ちようと思います
見てくれている人ありがとう~
また今日の夜書きにきます、もう少し早い時間に来れるようにします

 

187: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 03:51:05.24 ID:FLJD2jRM.net
おつかれー!
段々ヒロコちゃんが好きになってきたわ
明日も楽しみに待ってるからな!

 

188: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 06:40:38.53 ID:LprC9tCp.net
おう、続き頼むぞ

 

193: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 18:14:18.92 ID:LhCTrmPd.net
毎日楽しみに見ています!続きが気になります

 

196: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 22:57:10.81 ID:VeuUrm3W.net
凄くイイ!
待ってます!

 

195: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2016/12/18(日) 22:49:42.99 ID:T1cvJNeQ.net
まだかなわくわく

 

197: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/19(月) 00:07:45.78 ID:Tegzasq4.net
こんばんは
続きを書いていきます

 

198: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/19(月) 00:08:24.17 ID:Tegzasq4.net

武智「セッションなんて、楽しそうなことしてんじゃん」
俺「え?! もう夕飯終わった?」
慌ててそう聞くと、「大丈夫大丈夫、まだみんな食ってっから」と武智が答えた。

武智「なんかお前らが怪しかったからさww様子を見に来たんだよ」
俺「なんだよ……それなら良かった」

武智は俺を引き寄せ、小声で(これが、昨日言ってた子か?)と尋ねた。
俺が黙って頷くと、「やっぱり」とおちょくるような笑顔を作った。

 

199: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/19(月) 00:09:08.77 ID:Tegzasq4.net

突然人数が増えたのでヒロコは驚いたのか、
俺のそばに寄ってきて武智と元気に軽い会釈をした。
元気だけが状況を理解しておらず、口を開けたままだった。

吉谷「ちゃんと先生はごまかして来たんだよな?」
武智「だーいじょぶだって。そこはマジで問題ないから」

武智「そんなことより、邪魔してごめんな」
武智「せっかくなんだし、もっと弾けよ」

 

200: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/19(月) 00:09:53.23 ID:Tegzasq4.net

吉谷は、「他に何か弾きたいのある?」とヒロコに質問した。
ヒロコはこの状況に物怖じすることもなく、
「それならもっかい終わらない歌を弾きたい」と言った。

吉谷は「好きだねw」と笑いつつも、「いいよ」と準備態勢に入った。
すると武智が何を思ったのか、
「同じじゃつまんねえし、1が歌ったらどうなんだよ」と言い出した。

すると吉谷も「いいじゃんそれwお前歌えよww」と乗り気になった。

 

201: 1 ◆od.mCbJyhw @\(^o^)/ 2016/12/19(月) 00:10:44.64 ID:Tegzasq4.net

さすがにみんなの前で歌うのは恥ずかしかった俺は、ヒロコの方を見た。

ヒロコ「すっごくいいと思う。歌ってよ!」
ヒロコも目をキラキラさせて、そう頼み込んできたのだった。

逃げ場がなくなった俺は、「それじゃ、一回だけね……」と泣く泣く了承した。
元気だけはやはり輪に入れず、呆然としたまま黙っていたw

もう半ばやけになっていた俺は「いくぞー!」と叫んで再生ボタンを押した。

名作, 感動

Posted by wpmaster