あの映画を夢見て部活作ったら色々と青春だった
でもこのテイク、ベースが鬼のようにむつかしいんです。
例えるなら
「曲中ずっとギターソロしてる感じのパートあるでしょ?これベース。」
みたいな。
ベース歴三日の俺は最初ベースの音をベースと認識しないで
「この曲ベースいなくねwwwwうはwwww俺やりたい放題wwww」
と思ってました。ごめんなさい。
「あたしの中学ジャズバンあったんだけど…楽譜もらってこようか」
ああMさん、君はなんていいこなんだ。
欲を言えばもうちょっと早くそれが知りたかった。
時期にして2月末、新入生歓迎ライブまであと一ヶ月強しかなかった。
今思い出すとすげー笑える。もうちょいあっただろ他に。
そんなこんなで楽譜調達。
しかしここでさらなる問題。
俺楽譜読めなかった。
もうね、ここまでくるとMさんも失笑ですよ。
「おまえもうそこでグミ食ってろよ」
と言われんばかりの冷笑。帰りたかった。帰ってコーラグミ食いたかった。
で、信じられないけど、ここでまた転機が訪れることに。
引込思案で気が利いておっちょこちょいてハイスペック過ぎる
いつものように教室外の廊下でぼさっとしてると、知らない女の子に声をかけられた。
ちっちゃくて八重歯が印象的。美人。で、上履きの色(うちの学校は上履きのラインの色で学年がわかるようになってる)を見ると、三年生。
「あ、それ俺です。」
「ほんとに?あの、Mさんって知ってる?」
「(俺の嫁です)知ってます…けど」
「私、Mさんと同じ中学で、ジャズやってたの」
なんか腹立ってきた
「え?そりゃまた。あーびっくり。」
「Mさん、いる?」
「あ、となりです」
先輩(仮名、みき)はこのチラシを見てくれて、でも自分は先輩だし…っつことで今まで来づらくて黙ってたらしい。
が、Mさんが自分と同じ中学で、さらにちょいとした知り合いだったのを知って、わざわざ声をかけにきてくれた、と。
わかりづらいかな?
とりあえず、またもやMさんのおかげでなにやら俺は助かったらしい。
これって「Mさんのバンドを>>1が邪魔する話」だっけ?
脱ぐわやっぱ
ではなく、クラリネットだった。
でも、相当上手い。
そんで経験者。ということで、あのアホみたいにむつかしい「枯葉」を
すっきりさっぱり、それでいてしっとりとした感じにアレンジした譜面をもって来てくれたのです。
でも、演奏当日はちょいと予定が合わず、出れないとのこと。
あ、先輩は一つ上でした。つまり二年生ね。ごめん。
グミwwwwww
不覚にも>>133w
学校から近い貸しスタジオに行って練習したり、公民館に行って練習したり…
とにかく、結構がんばった。
俺もいつの間にか、ベースがそこそこ弾けるようになった。
まあ所詮エレキベースだし、音作りもだめだめでなんかバキバキ言ってて
ジャズというよりプログレだったけど。
でも、なんかこれ青春じゃね?いいんじゃね?
みたいに思った。Mさんは相変わらずふわふわしとった。メガネ子も無口だけど、なんやかや楽しんでくれてたように思う。
支援。・゚・(つД`)・゚・。
で、いよいよ演奏会当日。
「ジャズは正装のイメージ」ということで、
前日に三人で買いに行ったネクタイ(ダイソー)をしめて、舞台裏にスタンバイ。
メガネ子はいつになくテンションが高かった。このときもちょっと喋った気がする。心なしか声が震えていた。たぶん緊張してたんかな。
Mさんはもう見るも無惨なくらいに緊張していた。しきりに「ウゥ…」だの「アァウ….」だの「ブルスコ….ファー….ブルスコ….」と口走っていた。最後のは嘘。
情けない、と思って必死に噛み締めると、今度は肩が震えた。
「www震えてるよwww大丈夫?www」
「www」
Mさんのほうが緊張してるくせに、とは言えなかった。
と、おもむろにケータイを出すMさん。
「みき先輩からメール来たんだ」
まぁ全然苦労しないから青春ぽさ皆無だが
うちのオケ忙しくてあんまり誘える空気じゃなかったし、
なにより友達がいなかった。いや、ほんとに。
みき先輩は前日にメールをくれていた。
「音楽は自分らが楽しんでこそ音楽、楽しめばきっとみんなにも伝わる」
「君らが今まで頑張ったのは知ってる。だから、落ち着いて。」
「応援してます」
そんな感じだった気がする。
ぶっちゃけ緊張でよく覚えてないけど。
けど、ちょっと泣きそうだった。まだ始まってないのに。
「じゃ、ジャズバンさん準備おねがいしやっす」
行動力あってもバカじゃやっぱ痛い目見る
うっひー
なんて考えながらチューニングしてたのをよく覚えてる。
ライブ前、幕が上がる寸前って、なんというかこう
時間が圧縮されてるかんじというか、とにかく不思議なんです。
トランザムはいってる気がするんです。
で、幕開け。
目の前にはざっと300人ぐらい。
照明がまぶしくて顔はよく見えなかったけど。
Mさんを見る。意外と落ち着いてる。なんか頼もしい。
メガネ子を見る。ちょっと笑ってた。あんたそっちのが可愛いよ。言うてる場合か。
正面にスタンドマイク。
…あ、そうだ 喋るんだった 忘れてた
「あ、ジャズバンド同好会です。まだできたばっかりで、部員は三人しかいません。」
「でも、楽しい部活にしたいです。興味がある方、一緒に部活作りましょう。」
「あー、じゃあ、曲やります。枯葉という曲です。」
カウントが入る。やー始まっちゃったね。
自分なんか部活を作るどころか一学期丸々さぼって二学期から三ヶ月くらいやってすぐやめたのに
高校に行く前は部活頑張るぞって張り切ってたんだがな…
俺らは当然持ってないから、その前に発表してた軽音楽部のやつを借りることになったのね。
で、けいおん!は当然ハイスタとかゴイステとかの青春パンクをやるわけ。当然ベースアンプはアンペグとかのでっかいやつ。
で、俺のベース。プレベ。これ相性抜群。
ピアノのしっとりとした前奏、ドラムのシンバルレガート。
で、ベースが入る。
音でっけぇ
人様の優雅なティータイム中のリビングに、サッカースパイクでランニングして乱入した感じ。
これがロックバンドならかなりいい音になっていたであろう我がベース。
悲しいかな、繊細なMちゃんのピアノソロは儚く掻き消えた。
沢山の支援、本当にかんしゃ
あとキッチンからベビースターとって来た。うましおうめえ
演奏は3分ちょいで終わった。
俺はもう後悔むんむん。はだしで逃げたい感じだった。
「Mちゃん、ほんとごめん、ベースでかすぎた」
「エ?ア、ああ、ごめん、ベース聞いてなかった」
自分の世界に入り込んでいたようです
先生に遭遇するやいなや
「あんたベースでかすぎよwwwwww」
「ですよねwwwww」
やはりでかすぎたようです
そんなこんなで無事(?)演奏会終了。
後は説明会の告知して、チラシくばって….
で、運命の部活説明会。
正直、この日に人がこないと、部として存続できない。
支援
そろそろ自分の中での第一部は終わるんですが….
ちょいとネタバレなんだが、なにぶん高校三年間結構色々あって
続けようと思えばまだ続くのもまた事実。
まあ、力尽きるまで書き綴って行くので、お時間ある人はお付き合い下さい。
リア充め
そうそう部活説明会。
部活説明会は、なぜか本館の離れの和室でやることに。
で、Mちゃんはというと
「おー、和室!」
「ねえ、お茶とか出した方がいいのかな」
「あ、せんべい買ってこよう」
大はしゃぎ。使えん。ことごとく使えん。許す。
俺は授業中に机の下でモンハンやってたのがバレて、モンハン奪回のため社会科の職員室まで行かなきゃならず遅刻するはめに。
ちくしょー、あのとき見つからなければきっとあのリオレウスは狩れていた。
世界史なぞ嫌いだ。爆発しろ。
呪いの言葉をつぶやきつつ和室へ。
扉を開けると、Mちゃん。と、穏やかそうなカカシが。
カカシ?
換えてみた
よく見るとMちゃんとキャッキャウフフしてるのはカカシではなく、穏やかそうな男の子だった。細い。長い。
「あ、グミ。さっそく見学の子が」
「ども」
「あ、どーも。初めまして。」
彼は後に我が部を代表するトランぺッターとなる。
そんでモテる。悔しいがモテる。ちくしょう。
Mちゃんは始終おかし食ってました。使えん。許す。
次に来たのが女の子三人組。
ちっこい。すべからくちっこい。で、うるさい。
一番小さい子は…狼と香辛料ってアニメのホロに似てた。
で、一番元気。とにかく元気。
次に小さい子は、後に椎名林檎みたいな髪型になった。
こいつも元気。で、うるさい。そんで小生意気。
後に「グミさんまじねぇっすwwwwwキモいっすwwwwうはwww」などと発言するようになる。
もうひとりは比較的おとなしかった。そんで天然。また天然が増えてしまった。が、黒い。言う事がたまに黒い。
ちくしょう
しかもグミ以外の音楽経験者まで湧いて来て自慢するんだぜ
後は後々。
結論から言うと、全部で8人集まったと思う。
男の子3人、女の子5人。
それに俺とMちゃん、メガネ子、みき先輩を合わせて計…12人?
これが、俺のビッグバンド部 実質上初代メンバーとなった。
普通ビッグバンドっつーと、大体17人ぐらい。
ペットが四本、トロンボーンが四本、サックスが五本。コレがブラス隊。
で、ドラムにベース、ピアノ、ギター。これがリズム隊。
(うろおぼえ。詳しい人いたら補足たのんます)
で、俺らはというと、
トランペット 一本(初心者)
トロンボーン なし
サックス アルト二本
クラリネット
ギター 二人
ドラム 二人
ベース 一人
ピアノ 二人
グミ 一人
なんじゃこりゃ
こりゃ詰んだか?と頭を悩ませていると
「僕コレ好きなんですよ」
「なんじゃこりゃ。トーキョー…スカ…?」
カカシが持ってきた一枚のCD。
これが俺らの活路となり、原点となった。
カカシ….できる。だが許さん。
たぶんすんげー有名な人達である。
「これならできるんじゃない?各パートひとりずつだし」
みき先輩が乗ってくる。
確かに、ブラスのアンサンブルがキモとなるビッグバンドジャズを無理矢理やるより、いくらか現実的。そして曲もなかなかかっこいい。
でも、俺はそもそもビッグバンドがやりたくて部活を立ち上げたわけだし、名前も一応「ジャズバンド」なのに、いきなりスカをやるのはどうかと….
「あたしこれ好き!やりたい」
「よしやろう」
かくして、俺たちは文化祭で発表するべく、スカというちょっと変わったジャンルの曲をやることとなった。
大体6月末とかに文化祭をやるんです。
つまり、多く見積もって二ヶ月。
部員はほとんどみんな楽器素人。
あれ?これ本格的に映画じみてね?
でもこれは現実であって、あんなふうにドラマチックな展開なんてないわけで。
とにかく、練習するしかなかった。
俺は部長として、部員を引っ張ることになる。
楽器が弾けない部長。今考えるとすげーな
こんな青春、俺は青春とは認めないぞ!
いかんせん練習なので面白い話もこれといってなく
代わりに人間関係の話をしようと思います
正直、大所帯のバンドだと人間関係はすごく色々あります
みんな何もなく仲良し放題、というわけにも行かなくなってくるのも、事実。
まず問題となったのは、他の音楽系の部活との確執。
生徒も他の高校に比べると結構少ないかもしれん。
つまり、少ない頭数を部活で取り合うわけですね。
さらに、リア充はもちろん運動部に流れる。
オタ層は、そういった部活に流れる。
となると、音楽系に流れてくるのは結構少ない。
弦楽器→木管→金管→打楽器ていうカーストが決まってるってホントですか?
うちのはカーストとかなかったが、後に知り合ったオケの人いわく
「弦と管は永久にわかり合えない」らしい。くわばらくわばら。
で、普段だと大多数の女の子はオケか合唱に流れて、後は軽音とかアコースティックギターとかに各々入る。
男の子は大体アコギか軽音。そんなかんじ。
でもその年、大方の予想に反してうちのビッグバンドが男子と女子をバランスよく取っちゃったわけ。
で、同好会ってゆるいから、俺たちがゆるーく活動してるのを見て、他の厳しい部とかを辞めちゃったりする子もいたらしい。
そりゃ良くは思われんな。
そんな時、これはすごく個人的なことなんだが、少々許せないことが起きてしまった。
グミ好きアフロが
ジャズバンドで
青春してます
さらに会話とは雰囲気しか覚えてないから創作的補完しちゃってる。
でも、一応言っとくと実話です。まあVIPに立てた時点で信じてもらおうとはあんまり思ってないけどwwww
あと身内の方、もし万が一特定したら黙っといてねwwww
連絡くれれば勝手にネタにした謝罪としてなんかおごります
コレの真意はわからんし、話も俺視点でしか書けないけど、そのへんは勘弁。
最初の方に軽音楽に所属してる、っていったよね?
実は自分で部活を立ち上げてからも掛け持ちで軽音は続けてて、
一時期さっぱり弾いてなかったギターも引っ張り出して練習して、
恐れ多くもヴォーカルギターとしてバンドを組んでたんだ。
ビッグバンドの方とはまた違う楽しさで、当時のバンドメンバーもみんないいやつで大好きだった。
だから、ビッグバンド部に入ってくれた後輩にも、軽音とかけもちするのをちょいとすすめてたりもした。
特にリズム隊は、音を出す環境が整ってる軽音と掛け持ちしたほうが思うように練習できるし。
グミってんじゃねぇよ
グミ充が
ちなみにリズム隊は
ホロ:ギター(軽音ではドラム、後にジャズバンでもドラムに)
林檎:ギター
黒子:ピアノ
と、
やまだ:ドラム。キツネっぽい。わりとイケメンだが奥ゆかしい
ロリ:ベース。私服がライトゴスロリでびっくりした。こいつも天然。
がいて、黒子以外全員が軽音と掛け持ちという有様。
リアルにゴスロリな格好してるのホントに居るんだな
その子はほんとにライト。
どっちかっつーとバンギャ?みたいな。
でもふだんずーっと笑ってるようなほんわかした子で、ギャップにショックを受けた。
でもかわいかったし似合ってたからゆるす
こちらとしてはありがたいけど、無理すんなよ?
ありがとう 意外と平気だけど、そろそろ煙草が切れそうwwww
ちょっと時系列が飛んじゃうけど、文化祭直前。
やまだがジャズバンド部を辞める意志を俺に告げた。
「えっ」
「うーん…ちょっと、やっぱり軽音の方がやりたいかなって」
「そっかー。かけもちだとキツい?」
「正直、ちょっと」
「そか。残念だけど、しかたないかな」
「すいません。文化祭が終わったらにしますけど」
「そりゃそうだwwwwお前以外に誰があの曲叩くんだよwww」
「ですよねwwww」
「まあ、帰ってきたかったらいつでも来てね。待ってるから。」
「うぃ」
そのときは、ほんとにただ単に、予定がキツいんだと思ってた。
後日、俺は真相を人づてに聞く事になる。
ごめん、ちょっと休憩していい?w
1:45前には再開します
スキマスイッチの存在感ある方のオーラを極限までなくした感じ
陸上やってました。短距離でした。
読んでくれてありがとうございました。
まだ読んでる人いるのかな?
まあ書き始めた以上、すっきりするとこまで書くつもりですん。
落ちたらまた明日立てるかもしれんが…
まぁなんにせよ良い青春が送れたみたいで良かったな
やまだが部を辞めた真相。
実は、軽音楽部のある子が
「え、ジャズバン?wwwやめたほうがいいよwwww」
と、新入生にあることないこと吹き込んでたらしい。
詳しい事は知らんが、本人としては軽いジョークだった、とのこと。
んだもんだら、周りの子もおもしろがって乗っちゃって、
新入生はそんなに何人もから言われたら「え、まじで」ってなるわな。
俺は個人的に軽音と仲良くやって行きたかったのでそれだけでも結構ショックだったんだが….
その子、同じバンドの一番仲いい子だったのよね。
そういう芸人が芸人をいじるときの流れみたいな事はあるね
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