去年のGWでの一人旅のお話
るり「もう行きますか?」
きい「なんか早い出発ですね!」
俺「多分だけど、東北道は混むだろうし、ちょっとでも早めに出ようかなーと」
るり「私たちはいつでもオッケーです!」
きい「オッケーです!」
俺「じゃ行きましょか!」
隣の車はまだ動いていなかった
挨拶していこうと思ったけど、さすがに家族で寝てる中に向かって声をかけることは出来ないので自重した
きい「女性さんに書き置きしていきますか?」
るり「あ、それいい!」
俺「書き置き?」
きい「ノートとペンあるんで!」
きい「(カキカキ」
俺「(昨日はありがとうございました。お先に行きますね!よい旅を!」
俺「(もっと派手に書くと思ったけど意外にシンプルだな」
きい「じゃこれ車の窓に挟んでおきますね!」
俺「何も言わないよりこっちの方がいいかもね、ありがとう」
るり「行きましょー!」
後ろに2人、助手席に荷物って形で出発した
SAを出ると、案の定とんでもない混みっぷりだった
朝5時だと言うのになんだこの車・・・
2人も意外だったようで、「うわーw」とか「えーw」とか言ってた
るり「お兄さんの早起き作戦で良かったですねw」
俺「あ、俺(名前)っていうんだよね、ごめん遅くなって」
るり「私るりです!」
きい「きいです!」
俺「自己紹介遅くなったけど、よろしくねw」
るり&きい「「よろしくおねがいします!」」
るり「俺さんはどこから来たんですか?」
俺「富山だよ」
きい「えーめっちゃ遠くからなんですね!」
俺「高速だとわりとすぐだけどねw」
俺「てか2人はここまでどうやってきたの?」
るり「最初は大学の友達に高速のSAまで連れてってもらって、そこからです」
俺「あーなるほど・・・」
きい「ここまでは2回乗せてもらったんですけど、どっちも女の人だから良かったよねw」
るり「だねー、楽しかったw」
俺「・・・(今は男だから楽しくないとでも言うのか」
そんな会話をしながら宮城に入った辺りでとんでもなく混み始め、正に渋滞真っ只中の状態になった
るり&きい「「zzzz・・・・・・」」
俺「・・・・・」
るり「あっ、すいません、寝てました・・」
俺「疲れてたら寝ちゃっていいよー、どれくらいあのSAいたの?」
るり「夕方からなんで・・6時間くらいかな?」
俺「そんなに!?それまで誰も捉まらなかったの?」
るり「えーと・・油断しちゃってw まだ大丈夫って思って看板出さないでたらトラックの人と家族連れだけになったんですw」
俺「そっかー、トラックの運転手って結構乗せてくれるイメージあるけどダメなんかな?」
るり「なんか、2人だと乗れないことが多くて」
るり「あとは仕事だから余裕がないとか、結構多かったです」
俺「なるほどね・・、でも2人かわいいしすぐ乗せてくれる人結構いそうだけどねw」
るり「またまたw でもほんと良かったです、俺さんに乗せてもらって」
俺「いやいや、何か賑やかになるし、俺も嬉しいから気にしないで」
俺「てかヒッチハイクって色んな人に乗せてもらいながら行くのが楽しいんじゃないの?」
俺「俺一気に目的地まで行っちゃうけど良かったの?」
るり「全然オッケーですw」
るり「てかどこか寄るって行ってましたよね?それ楽しみですw」
俺「平泉だよ?w 寺見に行くだけだよw」
るり「大丈夫ですよー!私たちだけじゃ多分行かないとこだから楽しみなんですw」
俺「そっか、それなら良かった」
きい「・・ごめん、ねてた・・(ムニャムニャ」
るり&俺「「おはよー」」
きい「何話してたんですか?」
るり「寄り道どこ行くのかなーって話!」
きい「あっ、そうだ!楽しみー!」
みたいな感じで話しながら降りるICに到着
るり「ついたー!」
俺「まだまだw これから寺行く前にちょっと行きたいとこあるからそこ行くよー」
そう、平泉に着いたら行こうと思っていた所
厳美渓ってとこがあるんだ
町の中にある渓谷で、なかなか珍しいみたいなんだよね
せっかく来たから寄ろうと思っていたところの一つ
ICを降りてわりとすぐに厳美渓に到着
駐車場に入る前にフライングでちょっと見えた
きい「うわーすごーい!」
車から降りて渓谷に向かう
るり「えーすごいね!」
きい「きれいー!」
俺「だねー、めっちゃ水キレイだよ」
きい「ほんとだ、緑だw」
るり「エメラルドグリーン?」
ほんとにそんな感じ
川に入浴剤でも入れたのかってくらいキレイなエメラルドグリーン
少し桜が咲いていたので余計にキレイに見えた
2人もやたら大興奮で写真を撮りまくってた
駐車場の近くに店がたくさんあって、そこの一つで遅めの朝食をとることにした
俺「なんか食べてこー」
るり「私あの蕎麦屋さんがいいな」
きい「いいね!なんか美味しそうなとこだねw」
俺「じゃそこにしよっか」
3人で店に入り、蕎麦をむさぼる
普通にうまい
かなり本格的な蕎麦だった
俺が会計を払おうとしたんだけど、さすがに悪いって言って3人別々に出した
正直、助かったって思ったのは秘密
厳美渓から出発し、平泉と言えば・・の寺に向かった
平泉には目的が3つあった
まずは中尊寺、そして毛越寺、最後に義経堂だ
ここは確実に行っておきたかった
位置的には毛越寺が一番近いのでそこに向かい、義経堂、中尊寺の順で周ることにする
厳美渓から毛越寺へはほぼ一本道で、苦労することなく目的に近付いてきた
が、ここで問題が起きる
はよはよ
どうやら偶々、ほんとうに偶々だが祭りをやっていた
しかも源義経公東下り行列なるものが年に一回行われ、見事そこに遭遇した
とてつもない混みっぷり
よりによって行列が行われる時間の1時間前に鉢合わせた
運がいいのか悪いのか、車を停めることが出来なかったので近くの市役所にある臨時駐車場に車を停めることになった
屋台も多くあり、女性陣2人は大興奮
あれやりたいこれ食べたいあれ見たいあそこ行きたい
保護者になったそんな気分だった
一人旅で寺を巡って悟りを開く予定だったんだけどな・・・とか思いながらも少し楽しかった、いやかなり
30分ほど祭りの出店を堪能して、毛越寺へ
入り口には警備員が大量配置で、門前の道の両脇には行列を見ようと大勢の人がズラッと列を作って並んでいた
どうやら毎年義経役は変わるようで、今年は平岡祐太という俳優になるとのこと
名前を見てもさっぱりだったが、写真を見たら分かった、イケメンだった
どおりでこんな寺(失礼)に若い子が多いと思ったよ
その写真を見てるりが一言
るり「平岡祐太って何か俺さんに似てるね」
俺「!?」
きい「あ、確かにー!」
俺「!!!!??」
初めて言われたぞそんなこと・・・
これは素直に喜んでいいのかどうなのか
返答に困ってると2人は中に入りたいのか急かしてきた
るり「ね、入ってみよー」
俺「あ、あぁじゃ行こうか」
きい「お金かかるみたいだよ」
俺「参拝料かな?それは俺が出すよ、俺が行きたいとこだったんだし」
また悪いからって言ってきたけどここは譲らず俺が出した
中に入ると本堂前にとんでもない人混みが
どうやら本堂で平岡祐太扮する義経様が儀式的なものを行ってる模様
終わったところにちょうど出くわしたようで、義経が本堂前に出てきた
義経が通る道の両端にはロープが張られ、入れないようになっていたので、思うように動けなかった
義経に続いて、おそらく弁慶、たぶん静御前がご登場
弁慶は義経よりちっちゃかったけど怖い顔してた
そのまま3人はすぐ隣の池に向かい、船首が龍になっているボートで池の中心に造られた祭壇のようなところに行っていた
そこでもまた儀式をするようで、人々は池の周りを囲んで見入っていた
一部は「祐太くーん!」とやや場違いな黄色い声援を飛ばしていたが
るり「あーやっぱかっこいいね」
きい「うん、顔ちいさいw」
るり「実際見ても似てるよねw」
きい「うん、ほんとねw」
俺「!!!!??」
もしかしてからかってるのか?
またもや返答に困っている俺を尻目にるりは続ける
るり「ね、もうあんまり見えないから外で行列待ちしよw」
きい「そうしよっかー、ここにいる人全部出ちゃったら大変だもんね、先に行こっかw」
俺「・・・・・(毛越寺全然見てない・・・」
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