DQNとケンカしたら警察が優しかった話
スペック
俺:底辺高校→自動車工→C級工業大→社畜。オッサン臭が気になるお歳ごろ
DQN:ぱっと見は18~20歳くらい。ドンキで見かけるタイプのDQN
親ポリ:50代くらい。年季入ってる。親分だから親ポリ
子ポリ:20代くらい。マジメっぽい。子分だから子ポリ
DQN「おいオメー」
俺「(ん?俺のことか?とりあえず無視しよう…)」スタスタ
DQN「おいオッサン!オメーだよ!」
俺「(こんな駅近くで…あとそれほどオッサンじゃ…無視しよう…)」スタスタ
DQN「なにシカトくれてんだよ、ちっとこっち来いや」グイグイ
俺「(いかん捕まった…何年ぶりだこういうの…)」ジロジロ
DQN「何か言えやゴルァ」ホッペペシペシ
俺「(大きな武器は持ってねーな……あ、サンダルの踵踏んでる)」ジロジロ
DQN「下むいてビビってんじゃねーぞああん?」ホッペペシーン!
俺「痛いだろうが」ホッペパーン!
DQN「おぃ!?何やってくれてんだこらあ!やっちまうぞこらあ!」ポカッ!
俺「(ああやってもた)」ペチッ!
DQN「はああ!?死にてーのかこらぁ!」スカッ!
俺「(イテッ、力入れて鼻殴んな馬鹿、血が出たらワイシャツ汚れるだろうが)」ポクッ!
DQN「ぐっはぁ!死んだぞおまえ!?おらあ!」パカッ!
俺「(イテテテテ、あ、やべ、電話してる人いる)」コツンッ!
DQN「ゲッホォ!いってぇ…キレちまったぞこらぁ!なんか言えこらぁ!」ポムッ!
俺「(おまわりさん来ちゃうから)逃げんぞ」ダダダッ
DQN「はあ!?逃げんな!」グイッ
俺「(しまっ…あああ、スーツ汚れる…)」ゴローン
浦安みたいでめっちゃ笑ったんだけど
実際そんなもんだよ
DQNっぽい格好と言葉遣いにしたくらいで強くなれるんなら
格闘家はみんなそうするって
DQN「ぶっ殺すぞおらあ!死ねおらあ!」キックキック!
俺「(イテッ!イテッ!おまわりさん来ちゃう!)」ズリズリ
DQN「おらどうしたこらあ!!!」キックキック!
俺「(うう、鞄ガードしてると逃げづらい…)」ズリズリ
DQN「逃げらんねぇよ!っしゃああおらあ!」キックキック!
俺「(おまわり来ちゃうって!逃げなきゃ…イテテ)」ズリズリ
子ポリ「ピィィィィィイイイイ!!!」
俺「(ああ来ちゃった…)」
DQN「やべぇ!」ダダダッ
俺「(遅えんだよサンダルじゃ無理だよ反対側からも来るんだよおまわりは…)」
親ポリ「ピィィィィィイイイイ!!!」
DQN「うわぁ!」
俺「(ああやべえ、ケンカで捕まるの高校生以来だ…)」
@交番
俺「(あれ?警察署じゃないの?)」
子ポリ「こらっ、おまえはそっち座れ、あなたはこちらで」
俺「スミマセンお世話になります身分しょ、免許証ですスミマセン」
子ポリ「これはわざわざ、結構ですよ」
俺「え?あ、スミマセン会社員ですこちら名刺ですスミマセン」
子ポリ「いえいえ結構ですよ。お怪我は?」
俺「(おや?会社にチクられて停職になる流れじゃないの?)」
子ポリ「お怪我はありませんか?」
俺「だ、大丈夫です汚れただけです…」
子ポリ「歩いて帰れますか?病院行きますか?」
俺「(おおお?俺、被害者扱いじゃん!)」
子ポリ「大丈夫ですか?お送りしますか?」
俺「大丈夫です!(やったね!)」
DQN「はあああ?おかしいだろうが!」
子ポリ「なんだと!」
DQN「なんでそいつだけ帰れんだよ!」
子ポリ「なんでじゃないだろう!お前みたいのが手を出しておいて!」
DQN「なんだそれ!」
俺「(説教だけなのか…なんか蹴られたぶん、癪だなあ)」
子ポリ「お前、未成年か?暴行傷害だぞ!免許証もってないのか!?」
DQN「ちっ、ねーよ」
俺「(あ、こいつ馬鹿だ!よし、俺のターンだ)」
タダで治療してくれるんだから
DQN「こいつもやっただろうが!」
子ポリ「何言ってんだ!お前が一方的に蹴ってただろうが!」
DQN「テメーらが来る前にだよ!」
子ポリ「いい加減なことを言うんじゃない!」
DQN「おい!オメーもやっただろうが、黙ってんじゃねーぞ!?」
子ポリ「あの、一応お聞きしますが、本当ですか?」
俺「なんのことですかぁ?僕ぅ、急に突き飛ばされてぇ」
DQN「ふざっけんじゃねーぞ!!!なにしらばっくれてんだこらあ!!!」バタバタ
子ポリ「暴れるんじゃない!わっぱかけるぞ!!」
俺「あの…彼、突然襲いかかってきた時からあんな感じで…」
DQN「何言ってんだこらあ!!!!!!!」バタバタ
俺「言動に脈絡がなくて、なんか妄想的っていうか、ちょっと目つきが普通じゃないっていうか…」
子ポリ「お前、クスリやってるのか!?」
DQN「やってねえよ!!そいつがデマカセ言ってんだろうが!!」バタバタ
俺「ひっ」
子ポリ「こら!やめなさい!」
DQN「ちげぇっつってんだろうが…聞けよちくしょう…」ショボン
俺「躁鬱が激しいですね…」
子ポリ「本当にクスリかもしれませんね」
俺「こんな若い子がクスリなんて、怖いですね…」
DQN「やってねえって言ってんだろうがあああああ!!」バタバタ
子ポリ「おい!お前、署で検査するから!こっち来い!暴れるなら手錠かけるぞ!」
DQN「引っ張んなよ!はーなーせーよー!」バタバタ
俺「(よっしゃ)」
親ポリ「…」ギロ
親ポリ「被害届は出されますか?」
俺「え?ああ、どうしようかな」
親ポリ「ところで俺さん、お住いはずっとお近くで?」
俺「え?はい、実家は台東区なんですが、今は一人暮らしでして」
親ポリ「じゃあ、学校もこの辺りの?」
俺「ええ、足立s」
親ポリ「ああ、足立○田ね。若い頃、そちらの方におったんですよ」
※都立足立新○高校。東京都が誇る著しく頭の良くない子を集めたド底辺高校(当時)
俺「あああ…そうですか…」
親ポリ「俺さんのお歳だと、こう言っちゃなんですが」
俺「…」
親ポリ「ああいう輩の扱いも慣れたもんでは?」
俺「…え、ええ…」
親ポリ「転がされて蹴られたのにお怪我されてない。流石だ」
俺「…い、いやあ…」
親ポリ「交番にお連れした時の振る舞いが、手慣れていらっしゃった」
俺「…」
親ポリ「ご自分から身分証を出されて低姿勢で、極力我々を刺激しないような」
俺「…」
親ポリ「昔はやんちゃしてたのかな?」
俺「若気の至りと申しますか…そのぉ…何度かご厄介になったりならなかったり…」
親ポリ「そうか。一度くらいお会いしているかも知れんねえ」ギロ
俺「いやあ…(やばい目が笑ってねぇ…)」
親ポリ「そんな君も、急に突き飛ばされて、蹴り転がされても我慢したと」ギロ
俺「はい…」ギク
俺「(バレてるバレてるバレてるバレてる)」
親ポリ「……」ギロ
俺「(やばいやばいやばいやばい)」
親ポリ「君は成長したんだな」
俺「???」
親ポリ「ああいうのを卒業して、更生して、きちんと就職して」
親ポリ「真夏にスーツ着て、革靴すり減らして、夜遅くまで働いて」
俺「……」
親ポリ「チンピラに絡まれても我慢した、ということにしておこうか」
俺「……」
親ポリ「うちの若いのを誘導したのはちょっとやり過ぎだったが、まあ検査はシロだろう」
親ポリ「うまい仕返しだ。これで君が被害届を出せば、立派に前科者だが」
俺「……」
親ポリ「どうするね?」
俺「届けは、いいです」
親ポリ「そうか、優しいんだな」
俺「怪我もないですしね…あの子、喧嘩下手だったし…」
親ポリ「その優しさで、あの子も更生してくれると良いな」
俺「そんな…/// おまわりさんも優しいっすね…」
親ポリ「私も若い頃は結構やったクチなんでね」
俺「え、そうなんすか」
親ポリ「ああ。じゃあ、気をつけて帰りなさい」
俺「あざした!」
後日@交番
俺「こんちわー」
子ポリ「ああ先日の」
俺「お世話になったんで、これ、うさぎ屋のどら焼き」
子ポリ「ええ、そんな。そういうのは受け取れないことに」
俺「いやいや」
子ポリ「いやいや」
俺「いやいや」
子ポリ「いやいや」
俺「いやいや」
子ポリ「いやいや」
子ポリ「お茶どうぞ。ここのどら焼き好きなんすよー」
俺「うまいよねー。で、あの子どうなりました?」
子ポリ「あー、本当は言っちゃいけないんだけどねー。ここだけの話ですよ?」モグモグ
俺「うんうん」ズズー
子ポリ「あいつ、あんなナリで25歳だったんすよ。しかも光モンと特殊警棒飲んでて」モグモグ
子ポリ「その後検査したらマジでエス食ってて、即逮捕っすよ」モグモグ
子ポリ「いやー、大事にならなくてよかったっすねー」モグモグ
子ポリ「一歩間違ってたら、俺さん殺されてたかも知れませんねー」
俺「」ブー
どこに手土産に持ってっても間違いない
人生経験として一度行った方がいい
母ちゃんとそう変わらないお姉さんがいっぱいいる
こないだ道端歩いてたらDQNみたいなやつとチンピラみたいなやつポカポカ喧嘩してたし
ガチじゃないけど
DQNの喧嘩の擬音がポカポカなのはガチ
ドガッ!とかグシャァ!ってのはマンガの世界
ガチの話して?
>>54
俺の経歴はだいたいガチ
底辺校だとポカスカは日常茶飯事なのもガチ
ポカスカでも最初はすげー痛くて怖いのもガチ
ポカスカでも殴られ方が下手だとすぐ鼻や口の中切っちゃうのもガチ
でも日常なので意外とすぐ慣れるのもガチ
クローズの春道やリンダマンのような奴はまずいない見たこともないのもガチ
でもみんな大好きだから「どこそこの誰々は最凶」みたいな話ばかりなのもガチ
それこそアニメみたいにポカポカやりあってて可愛かったwww
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