1年間、山で監禁されてて先月社会復帰したけど質問ある?
会社の専務が急に首になった。
驚いた。その専務が俺たち、作業員を動かしている人だったから。
理由は上の人間には伝わっているようだったが俺みたいな下の人間には
伝わってこなかった。
ここからこの会社が少しづつおかしくなってくる
この人はまったく別の会社から引き抜きされてきた人だったので
うちの会社のことを理解していなかった。
実はうちの会社はものすごい派閥があったのだ。
小さい会社とはいえ、その派閥はでかく俺はその派閥になじめていなかったので
新しい番頭は当たり前の成り行きのようにその派閥の幹部となっていた。
(元、専務がその派閥を押さえ込んでいた)
当然そうなると、俺みたいな派閥に属してない雑魚はきつくて遠い所に常駐させられるようになった。
朝は4時に起きて、家につくのは8時過ぎるような生活に疲れ、ストレスは溜まった。
日曜の仕事なども当たり前の様に回ってくるようになり
疲れとストレスで逃げ出してしまおうかと何度も思った。
(派閥の奴は、家から10分~30分の所に配属、日曜極力休み)
医者に行くとストレスで出る場合もあると言われた。
仕事は休みたい。でもそこの現場は俺一人。
〇〇さんなら家から一時間くらいなのになんで俺が3時間もかけて
行かなくちゃならないんだよ…
っと考えていると金使いもだんだん荒くなってきた。
ストレス解消法の手段、パチンコも家につく頃には2~3時間もすれば閉店。
俺は裏スロ屋に行き始めた
いや。ただの派閥だ。頂点に逆らえない人がいるただの派閥
行き始めた裏スロはレートは普通のお店と変わらないんだが勝てない。
まず間違いなく設定も入っていなし、ストックも飛ばしている。
でも楽しかった。
他の趣味を探そうとも思ったけど、スポーツは興味無いし
自分はギャンブル依存症なんだなってその時わかった。
そこの店に何度か通っていると
あるとき金田さんがいた。
金田さんは俺に気付くと場が悪そうな顔して俺を見た。
そこの裏スロは朝の6時まで開いているの良く金田さんも来るみたいだ。
そこで久しぶりに金田さんと話してみた。
金田さんも派閥に入っていなかったため遠くのキツイ現場に行かされてる事
給料を6割返還から7割返還になったこと…
俺は、金田さんと話して「もうこんな会社やめたいっすね」なんて二人で会社の悪口を言った
俺はやっと次の現場に行ける事が嬉しかった。
次こそは家から近いところお願い!っなんて期待もしてたが
まあ、前のところより近ければいいやと思っていた。
そして番頭から電話がかかってき、次の現場を指示される電話に出た。
「おー。山本。次の現場な。一年間監督の手元で岡山行って来てくれ」
俺の何かが壊れた
「いや、岡山の方の現場で監督の手元になる人間が欲しいんだって。ほら〇〇所長がさ~
お前、関西出身なんだから地元に近くて嬉しいだろ。なあ頼むよ」
会社は神奈川にある。俺の住まいも神奈川だ。
毎日、埼玉までいったのに…なんでこんな目に…と思いながらも冷静に
「ちょっとww勘弁してくださいーよwマジっすか??www」
冷静になると人間の悲しい性かな、上の人間には露骨に嫌なことも言えず
笑って行きたくないアピールするしかなかった
山本ぉー、くださいーよ って発音しづらいぞー
明日の面接ばっくれようかな
裏スロ屋につくと金田さんがおり、岡山に一年行ってくれと頼まれことを話した。
「そんなのか。お前行きたくないなら断った方がいいぞ」
「でも、断ったらどうせ仕事も干されるんじゃんないですかね?」
「俺はもうこの会社に頼るしかないけどよー。借金もあるし
お前はパチンコで暮らしていけば?金あるんだしよ」
俺は昔、3年程スロットで暮らしていたことがある。
それも開始は3万だったが一年もしないうちに300万まで貯金できていた
「それもありっちゃありですかね」
「それだったら、俺の友達紹介するよ。一人でスロットで食うのは今の時代きついだろ」
俺の心は会社からスロットで食っていくという馬鹿な方向に傾いていた
山本ぉー、お前本気でバカだろー
揉めるだけだぞ山本ー
休みの日に3人でパチンコ談義をした。
安達さんは少し怖い風貌だったが気さくに俺に話しをしてくれた。
「なんだ。見た目と違っていい人っぽいな」そう思った。
安達さんはちゃんと真面目に働いてくれるなら日給8千に出玉2割くれると言ってきた。
もともと働くの嫌いな俺にはもってこいの条件だった。
「よろしくお願いします」
俺は安達さんにそうお願いし、会社に実家の都合で今月一杯で辞めさしてくださいとお願いした。
久しぶりの開放感。一気にストレスが消えたような気がした。
安達さんに会社を辞めた事を伝え
安達さん達のグループに合流する日がきた。
安達さんたちのグループはで15人以上いるみたいだ。
ただあってみて挨拶をしたが何人かは死んだような目をしていたのが
印象的だった
山本てめぇ
続き書く
忘れもしない
俺はパチンコの海物語で87k(8万7千円)負けた
このお金は安達さん達のグループの資金なのだ
初めてだしそういう事もあるよと、安達さんは笑って許してくれた
その日は他のメンバーがスロットで出したことと
パチンコを一緒に打っていた池山さんが4万発だしてくれたので
一人は大負けするだろwって言う流れだったのにも助かった。
次は頑張りますと俺は皆に頭を下げた。
次は頑張ってくれよ。っとみんな言ってくれた
俺はその次の日から一週間で21万負けた
辛かった。
台の設定。パチの釘。けして悪く無いのに確率通りには出てくれない
途中で帰らされる日もあった
辞めたかった。でも辞めると生活が出来ないから辞めれなかった
(アパートは前の会社名義。一ヶ月でも滞納すると追い出すとの約束)
一週間すぎても調子があがらず負け続ける俺
どうしようもない自分に誰も優しい言葉をかけてくれる人はいなくなった
そんな時、池山さんがメンバーから脱退した
俺もそろそろこんな甘い考えで稼ごう何て思わないで
アルバイトなり就職するように頑張るか。
なんて考えていた。
でも頭の中ではそう思っていたのが
少し勝つと、俺は才能がある。
これで食えて行けるならこんな楽な商売は無いと最低な考えを変えれなかった
山本ぉー、それ完全にダメな奴の思考だなー
以前は4号機主体とはいえ、月に40万は稼いでいた安達さん達の台選びが悪いんじゃないか?っと責任転嫁するも
子役や設定推測は高設定を示していた。
俺は負ける恐怖をしりたくないために自分の打った台の収支をつけるのを止めた
ただ、調子は戻ってこず。
一ヶ月で60万はやられていた
山本ー幾らなんでも負けすぎだー山本ー
山本ぉー、推定それなりの設定だろう5号機で月60万の負けってヒキ弱ってレベルじゃないぞー
俺は未だに首になってない自分に不思議差を感じていたが
グループ内ではまだ上には上がいるんだろうや
60万なんて実は屁でもないんじゃない?と思っていた。
飲みながら会話をしていると安達さんが月のグループ内の収支を発表した
「今月。120万プラスでした」
これは人件費抜きでプラスになった収支のことだった
おー。さすがにプロ軍団。すごいな!と俺は少し興奮した
「続いて、今月の結果発表。〇〇プラス457k…」
え?そいうのも発表するの?でも一番プラスの人だけだよね?
なんて思いながら安達さんは一人一人読み上げていく
「〇〇プラス98k。最後にに山本マイナス746k。以上。」
血の気が引いた
本当に意識が遠のくを必死に堪えていた。
死にたかった
責任を取ってやめようと思い。
皆にすいませんでしたと土下座した。
「すいませんでした!僕が足を引っ張ってなければもっと勝ててたはずなのに…
責任をとって辞めます。少しの時間でしたが楽しく仕事させてもらってありがとうございました」
こんな感じで謝罪と土下座をした。
「池山も酷かったけど、こいつも酷いなー。どうすんの?安達さん」藤本さんが言った
池山さんもやっぱり負けてたんだ。負けてたからやめたんだな。
頭を下げている時にそんな事を考えていた。
「まあ、もう一ヶ月様子みようよ」
安達さんがそう言ってくれた。
「そう言ってくれるのはありがたいんですが、僕がいたらみなさんの足を引っ張るだけです
すいません。やめます」
俺はもう辞める気でいた。
すると藤本に顔を本気で蹴られた
山本ぉー、どう考えても逃げれないぞ山本ぉー
一瞬何が起こったかわからなかった
さっきまで普通に話してくれていた藤本さんに思いっきり蹴られてるのだ
え?って言う顔で起き上がると他のメンバーはしょうがない、可哀想にと哀れみの目で俺を見ていた
「お前、何勘違いしてんだよ?70万も負けちゃってくれてさ?馬鹿にしてんの?」
俺、蹴られた衝動によりパニックなりどもりながら
「い、いや。あのその・・・」
と言葉になっていなかったと思う
その言葉にイラッとしたのか藤本に鼻に思い切りパンチされる
山本ぉー、当たり前だぞー
かなりのマイナス出しといて「責任取って辞めます」って全然責任取ってないぞー
殴られたときは痛いと言うより衝撃が凄かった事しか覚えていない。
正直、藤本は我体良くないし、一体一で喧嘩すれば余裕で俺が勝つだろう
今、思えばそうかもしれないがその時は
体の全身が震えていた。座っていたにもかかわらず(地面に腰つけてる)
足が震えているのが分かった。ガクガク震えていた。
「お前、舐めたこといってんじゃねーよ。補填せずに逃げるのは泥棒だぞ。おい」
「す、すいません。でもすぐにそんなお金は・・・」
「だから勝って返せよ。勝てなかったらこっちが処理するから。お前は黙って働けよ」
とにかくもう帰りたかった
「やる気があるなら自分の腕で返せ。それが出来ないなら50万で良い。
それを用意してから俺に辞めると言ってくれ」
安達さんの顔は真剣だったが、どこかにやけてるような感じもした
「ありがとうございます!頑張ります!俺、みんなの足引っ張らないようにします」
自分でも不思議だった。
本当は「うるせー!しね!おまえら全員並べ!殺す!」くらいの気持ちだったのだが
頭と違う言葉がスラスラ出てくる。しかも泣きながら
未だにこれは謎なんだが、本心とは違う言葉をスラスラ無意識に喋っているのは
助かりたい一心だったのか?分かる人教えて。
そうこうして「よし、明日からまた頑張れ!期待してる!」
と言ってくれ、俺もやめられず2ヶ月目に突入した。
今度は収支もつけるようにし始めた。
最初は順調だった半月で20万勝っていた
今月はいける!いかないとやばい!俺はいける!出来る男だ!
そう言い聞かせながら一生懸命スロットとパチンコを打った
しかし藤本には恐怖心を抱いたせいか、藤本の方を見るのも怖くなっていた
目が合うとなぐられるんじゃないかとか(被害妄想)思っていたが
だんだん、偉そうな態度をしている風に見える藤本にイラついていた。
そしてその月の〆日のミーティングがきた
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