俺に相談してきた女と俺の話
中3の頃からメールとかスカイプで会話するようになった。
その子はクラスの中でも目立たない方で、俺とも全然話したことなかったけどメールでは流暢に話してくれた。
前はクラスで話しかけてもおどおどしてたのに、メールするようになってから笑顔も見せてくれるようになった。今まで地味で真面目な人だと思ってたけど笑うとかわいかった。
同じ高校に入学してすぐの頃、相談メールが届いた。
「実は好きな人がいる」
あ「どういうキャラなの」
俺「いやいや、いい意味でね」
あ「やっぱり聞かなかったことにしてください」
俺「それで誰なんだ?」
あ「聞こえません」
俺「同じクラスか?」
あ「聞こえません」
あおいは真面目な話とかになると敬語になる。
俺に相談してきたらしい。
あおいが恋愛してるっていうのは
本当に想像ができなかったので俺も興味があった。
あおいはかなり真面目だったと思うけど、
俺は好奇心全開で恋愛相談に乗ることにした。
誰かというのは鉄壁でなかなか教えてくれなかった。
「協力してほしいし、相談あるから、マックで会えないかな?」
ということでマクドナルドに行くはずだったんだが、
ど忘れして俺がすっぽかしたというのもあって
「もう絶対に教えない」とまで言われてしまった。
なんですっぽかした
忘れたって書いてあんだろwwwww
すまん俺がすっぽかしたようだ
単純にあおいの好きな人を知って
からかってやろうだなんて思っていたわけがない。
メールで
俺「だったら俺ももう相談乗ってやらんわ」
俺「だって協力っていってもなんにもできないしさ、このままだったら」
あ「ごめんなさい」
俺「いや、謝るほどじゃないけど」
あ「これだけ相談してるのにえらそうにしちゃったから」
俺「それは否めない」
あ「否定してくださいよー」
メールは記録残ってないからわりと思い出す感じで書いてるので悪しからず。
俺「メールいいじゃんw」
あ「メールは残っちゃうから、ばれるかもしれないもん」
俺「俺ばらさないよ」
あ「サイバー攻撃うけてるかもしれない」
俺「それも否めない」
あ「直接がいいです」
あおいかわいいな
その頃にはクラスでも普通に話すようになったし(高校でもクラス一緒だった)、
たまに帰りの電車で一緒になることもあった。
でも2人でどこかで会うっていうのは初めてだった。
あおいの私服姿は初めて見たけど意外とかわいかった。
隅っこの窓の近くの席に座っていて、
俺に気づいて「よっ」と手を挙げた。
あ「何言ってるのw」
俺「何か頼んだ?」
あ「ウーロン茶だけ頼みましたよ」
俺「俺もウーロン茶飲みましょうかね」
あ「口調www」
俺「何か変ですか?」
あおいはちょっときごちなく笑った。
やっぱり笑った方がかわいいのになーと思った。
俺の妄想の中ではCかぷ
>>22
Dかっぷだそうだ
俺「で?」
あ「でって?」
俺「ええ?話してくれるんじゃないの」
あ「あー、そうでしたね」
俺「俺の家からマックまで、結構あるからね。何もないじゃ困るわ」
あ「困る?」
俺「困る」
あ「これからもっと困ると思う」
俺「はい?」
あ「あのねー・・・・・・、うん」
俺「・・・」
あ「・・・」
あ「>>1が好き」
あ「いや、好きかもしれない。いや、うーん、好きかな。どうかな・・・」
俺「あ?は?えーと、はい」
あおい顔真っ赤。俺もおそらく真っ赤。
あ「ごごごごごめんなさい、急に、本当に、ねーはは」
俺「いや、あう、あっありがとう。
はは、ねー、えーと。んじゃ俺はどうしたらいいかな?ははは・・・」
あ「えっ・・・」
すんごい沈黙。もうすんごい沈黙。
5分もなかったと思うけどものすごく長く感じた。
あおいはものすごいスピードで帰って行った。
俺はいまいち何が起こったのか理解してなかった。
書き方が悪いんだろうけど、
俺は本当にあおいが自分のことを好きだって言う自覚が全くなかった。
そもそも俺が好きなのに俺に相談って何?
とか色々考えてパニックになってた。
夜にあおいから電話が来た。
あ「今日は本当にごめんなさい、気にしないで接してくれていいから」
俺「気にしないって・・・うんまあわかった」
あ「あと、誰にも言わないでほしい・・・です」
俺「その点は大丈夫」
あ「本当にごめんなさい。それじゃ、またね」
何故かものすごく落ち着いて返事していたけど、頭の中はパニック状態。
その後ぎくしゃくしてしまったあおいとはあんまり話さなくなったし、
クラスも離れたし、何も進展することがないまま終わってしまった。
同級生あおい編完。
>>33
えっ!
えっ?
もったいないな
悲しいがそんなもんなんだよ。現実は。
次はメンヘラ女編。
俺がその女と会ったのは高1の冬休みに
姉とその旦那と一緒にスキーに行ったとき。
3人乗りリフトに偶然同乗したのがそいつだった。
そのリフトが点検だかなんだかで
かなり長い時間空中で止まってしまった。
どうせ長くなりそうだからと思って俺からそいつに話しかけた。
女「あ・・・はい、そうですね」
俺「リフトって空中の方がぐらぐらしてますよね」
女「そうみたいですね」
俺「今日は友達と?」
女「いや、家族と」
俺「俺と一緒だ。俺もね、姉貴とその旦那と来てるんだけど、
姉貴がなんか聞き出してくれって言ってきて、
そのくせ2人でベタベタ滑ってるんだよ。いつ聞き出せっていうね」
女「ふふ」
俺「結局俺一人でコース巡りしてるからね」
女「かわいそうだね」
俺「今日は滑りに来たんだ?」
女「まあ・・・っていうか旅行」
俺「それじゃ住んでるところは遠いんだ」
女「○○です」
俺「遠いなー。雪ないよね。スキーとかあんまりしないんじゃない」
意外と馬が合うしタメだったしでメアド交換した。
ゴーグルしてたから気づかなかったんだけどすごくタレ目で狸みたいだった(以下狸)。
普通にメールをする仲になった。
実際メールでもそういう内容だったしね。
だけど俺がニコニコ動画をちょっと見たことがあるという話題を出すと。
「やばいね、これはキタね。ミク分かってくれる人あんまいないからね」
とか言い出して、急に距離が縮んだ。
悪く言うと馴れ馴れしくなった。
狸からのメールは面白いので話のネタとして保存してあるので原文ママ。
俺「ボーカロイドってあまりよく知らないんだけど」
狸「ボカロっていうのは機械機械って言われてるけどそうぢゃないんだよね。
あたしとかみたいな人わ自分のキモチとか言えないけど、
ボカロは伝えてくれる。
人が歌ったからすばらしいわけぢゃないし
ミクもレンもココロがある。
ボカロだからって否定するっていうのわあたしわ許せないのだよ←
とかカッコイイこと言ってみた(^p^)」
俺「(なんだこいつ・・・)」
たまに無視してもメール送ってくるので
返信せざるを得ない状況になっていく。まあ面白かったし。
鬱な内容のメールも送られてくるようになる。
狸「死にたい・・・」
俺「どうした」
狸「聞かないで。
あたしがあたしをコントロールできなくなってるから。
何しでかすかわからない」
お言葉に甘えてメールは無視。
その他狸メール集
狸「昨日はごめんね(^p^)マヂ病み期なんだわ~」
狸「お酒飲みたい。禁断症状で手震えてるんだけどwwww」
狸「となりのおぢさんたばこすってる。におぃで我慢できなくなりそぅ」
狸「カッターポケットにぃれてると安心するょね(^p^)」
(^p^)←なんなのこれ
>>46
カップは知らないが別に大きくはない。
そんな狸からも恋愛相談らしきメールが来るようになった。
「年下ってどう思うかな?」「男の人ゎ意味不なんだけど」
などなど。おそらく年上の男に恋してるんだろうなと思った。
そいつは気の毒だとも思った。
文体からするに、うまくいっているみたいだった。
自意識過剰なのかもしれないが。
そんなとき、狸から電話が来た。
メールはかなりしていたが電話は初めてだった。
狸「はぁー、ぐすっ。>>1?ぐすっ」
どうやら狸は泣いているらしかった。しかも号泣に近い。
俺「なんだ、どうした」
狸「もうさあーぐすっ、死んじゃいたい・・・うえっ」
俺「はあ?」
狸「死んでもいいかなぁ・・・」
俺「いやいや(面倒臭いから)死ぬのはだめだろ」
狸「>>1はわかんないでしょおーぐすっ」
わかんねーよ。
俺「いやいやいやいややめておけって」
メールではこういうことがあっても電話では初めてだったので俺も焦ってた。
狸「ううっうあーうあー」
本格的に泣き出した。俺も泣き出したかった。
落ち着くまで待つことにした。
>>53
想像にまかせる。
狸「うぇっ・・・ぐすっぐすっ、ごめん」
俺「いや、いいけど。何があった」
狸「・・・やられて」
俺「へ?」
狸「やられたの!でもなかったことにしてくれって!好きだって・・・いってたのに」
俺「やられたって・・・えーと」
狸「Hしたの。というかされたの」
俺(゜д゜)
お、結構いてくれた。ありがとう。
俺「えーと・・・あの、例の人?」
狸「そう、>>1に言ってた人。お酒飲んでたけど・・・本当に好きだって言ってたのに・・・」
俺「話が見えないんだけど」
狸「だから一緒にお酒飲んでたの!そしたらめっちゃ体触ってきて・・・
いいでしょって。あたしも好きだったしそういうふうになってもいいって思ってたし・・・。
でも、誰にも言わないでくれ、なかったことにしてくれって・・・」
俺「そいつは何歳なんだよ」
狸「31・・・。奥さんいるからそういうこと言ってるんだと思う」
俺「そ、そいつとは付き合ってたってこと?」
狸「付き合ってたよ!デートしたりとか、ちょっとHなことしたりとか・・・。
全部したのはそのときだけだけど。でもすぐ全部忘れてくれって」
要するに都合良く抱きたいときに抱いてやり逃げという風に聞こえる。
狸「連絡はとれないけど毎日顔会わせるし」
俺「は?どういうこと?」
狸「先生なの」
俺「え?」
狸「高校の先生なの」
(゜д゜)
うわぁ・・・
想像のできなさに気持ち悪くなった。
というか生徒に手を出すって言う行為自体が信じられない。
しかもなかったことにしてくれと生徒に懇願しているという状況に胸くそ悪くなった。
狸がかわいい子だったらうらやまけしからんとか思っていたが・・・
まあそういうことだ。
狸は「絶対自分の方が愛してる」「奥さんと別れさせてやる」
とかものすごいこと言っていた。
俺「今度は何だ」
狸「明日○○の駅の~っていう喫茶店に午後2時に来て」
俺「は?」
狸「それであたしの彼氏のふりしてほしい」
俺「はあ?!」
狸「もう決まってることだから。じゃ」
俺「ちょちょちょちょ・・・おい」
狸「何?」
俺「ぜんっぜん意味がわからない」
それで>>1には彼氏のふりをしてほしいの」
俺「どうして俺が」
狸「だって先生の次に>>1があたしのことよくわかってくれてるもん。
こんなこと言えるの>>1だけだよ?本当感謝してる」
俺「そうじゃなくて」
狸「あたしに男ができたってわかったら、先生も放っておかないと思う」
俺「は?」
狸「絶対あたしはなくして惜しい女だって気づくし。嫉妬させたいの!」
俺「あのさ、わかってると思うけどそっちまで行くのどれだけ大変かわかってる?」
狸「来なかったら死ぬ。じゃあばいばい」
俺「ちょっ」
死ぬって言う言葉に弱い俺はしょうがなく行くことした。
始発の電車乗ってバス乗り換えてまた電車に乗って
やっと2時くらいにたどり着くところ。
一度も行ったことがないのに
人の命惜しさに行ってしまう俺ってお人好し☆てへぺろ
気持ち悪いのはさておき、指定された喫茶店とやらに到着した。
若干遅刻しているので狸と例の先生はもう来ていた。
そこまでは想定内だった。でも信じられない光景を目にした。
例の先生って奴が、どう考えても見たことのある顔だった。
俺の姉貴の旦那だった。
信じられないというかもう恐ろしさと気持ち悪さで頭が真っ白だった。
向こうもそうだったらしい。
最初こわばっていた表情が本当に固まっているかのようにさーっと青くなっていた。
「ちょっと俺トイレ」
とにかく逃げた。真面目に吐いた。
狸の言っていることが事実だとしたら、
あいつは姉貴を裏切って生徒に手を出したっていうことになる。
確かに、スキーに一緒に行ったのもそういうような理由だった。
本当は2人夫婦水入らずで行こうとしたが、姉貴が
「最近単身赴任先に入らせてくれない(旦那は赴任先の学校のところへ単身赴任している)」
「浮気しているかもしれない」などと言ってきたので、
それとなく探ってほしいから俺も連れて行かれたのだった。
俺は「どうせのろけだろう」と本気にしていなかったし、
実際スキーだって二人で楽しそうに滑っていた。
そのスキー場で俺は狸に出会ったんだし・・・。とにかくどうしたらいいんだよ・・・。
そのとき携帯が鳴った。旦那からのメールだった。
「他人の振りをしてほしい」
狸「遅かったじゃん、>>1」
満面の笑顔で狸が俺を迎え入れる。
その向かいにはますます強ばった顔の旦那がいる。
ちなみに姉貴の旦那は体はダルビッシュで顔はジャッキーチェン。(以下ダルジャ)
狸「>>1ってば超かわいいんだけど~」
必要以上に狸が近づいてくる。おそらくダルジャに見せつけているのだろう。
狸「今日だってさ、あたしは別にもうダルジャのこと忘れてるのにさ、
一人の男として許せないとか言っちゃってー。
だからさっきも言ったけど、ダルジャに言ってやりたいとか言っちゃっててー。
愛してくれてるんだー、ね?」
俺「ん、うん」
そういうことになっているらしい。
狸「あたしは別に会いたくなかったよ。でも>>1がどうしてもって、ねえ?」
俺「未成年に」
ダルジャが俺の方を見た。
俺「未成年に手を出すのは、どう思ってるんですか」
ダルジャが小さく口を開いた。
ダ「本当にいけないことだと思っている。人としてしてはいけないことだと」
俺「でも手を出した」
ダ「そうだ。そうしてしまった」
俺「傷つく人がいるとか考えなかったんですか?」
狸「そうだよ。あたしはすごい傷ついた」
俺「でも法の裁き、とか、受けるつもりはないんですよね」
ダ「できれば穏便に済ませたい」
俺「教師としての職が惜しいからですか。名誉が傷つく・・・みたいな」
ダ「そんなんじゃない。妻を傷つけたくない」
狸「あたしだったら傷ついてもよかったっていうの?」
だからおまえじゃ(ry
申し訳ない。本当にすまなかった」
俺「あね・・・奥さんにばれたくないってことですよね」
ダ「それだけは・・・本当に勘弁してほしい。本当に申し訳なかった」
俺「俺は、許せないです」
もっと、守るべき者があるのに、あるくせに・・・。結局自分が大事なんじゃないですか」
ダ「・・・」
俺「俺は許せないです。でも傷つけたくない。だから言いません」
ダ「本当にすまなかった」
狸「ほらね、>>1はね、あたしのことすっごく大事にしてくれてるでしょ。
ダルジャなんかよりずーっと。愛してくれてるんだよね。
ダルジャなんかより懐も深いしね。
かっこいいしね、考えだってしっかりしてる。今日も超かっこよかったよ」
そのあとも狸がのろけのようなことをダルジャに聞かせ続け、
結局何もせず終わった。家に着いてからも事の大きさに震えていた。
落ち着いてくるとだんだん怒りがヒートアップしてきた。
姉貴に言ってやりたいという衝動にかられた。でも我慢した。
姉貴は絶対傷つく。普段は俺よりも年上だからって意地はったり偉そうにしてくるけど、
結構打たれ弱いのは俺は知っていた。
ましてやこんなことがあって、傷つかない人間がいるはずもない。
もう関わりたくなかった。墓場まで持って行こうと思った。
狸には「このことに俺はこれ以上関わりたくないから自分でなんとかしろ」と伝えた。
平和に物事が過ぎ去ってほしいと思ったとき、電話が鳴った。
ダルジャからだ。
ダ「あ、>>1くん、今日はすまなかった」
俺「・・・」
ダ「>>1が狸の彼氏だとは知らなかったよ」
俺「俺もダルジャさんにそんな趣味があるなんて知りませんでしたよ」
ダ「・・・」
ダ「今日のことだけどね、わかってると思うけど」
俺「言いませんよ。言われなくてもわかってますよ」
ダ「うん、本当に申し訳ない。すまない」
俺「でも、姉貴のためですからね」
俺の声が震えてきた。
今もずっと・・・。だから・・・ダルジャさんも姉貴を裏切ったりとか、もう・・・絶対」
何故か俺は泣き出してしまった。泣きながら義兄に訴えかけた。俺かっこ悪い。
ダ「本当にすまなかった。本当に、本当にごめん。ごめん」
俺「詫びる気持ちがあるなら姉貴にいってやってくださいよぉ」
ダ「ごめん・・・ごめん」
ダルジャも泣き出した。
緊張の糸がお互いに切れたみたいに、男2人が泣きながら電話をした。
よく考えるとその図は相当気持ち悪い。
許すことはできなかったけど俺は電話を切った。
ダルジャも反省しているみたいだったし、
これを期に気持ちを改めて姉貴を大事にしてくれるようになるといいなと思った。
うん、思っていた。
母からつてで聞いたが、
16、7の女の子が家に上がり込んできて
「別れないと死ぬ!」とか喚きだして、家の中が修羅場と化したそうだ。
言われなくてもわかっているだろうが、その女の子っていうのは狸だ。
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